2014年1月7日火曜日

LLDB のカスタムコマンドを Python で書いてみようとして大失敗した話

なんかうまくいかないんです(´・_・`)

Xcode 5のデバッガとして用意されているLLDBですが、実は設定ファイルを書くことで自由にカスタマイズすることが可能になっています。またPythonを使ってより深いLLDB自体の挙動をカスタマイズすることも出来るらしいと最近教えてもらいました。

参考: http://qiita.com/dealforest/items/e3a5284badd17733ccc1

さてこちらの参考記事に、
例えば動的に生成した UIImage をファイルに出力するコマンドとかは便利そうですね。
というなかなか夢のある発言があるのですが、残念ながらこちらの記事の中では実際のコードがありません。ということでLLDBの設定の練習がてら、私の方で早速デバッガからUIImageをファイルに書き出すコマンドの作成にチャレンジしてみました。

■実装方針

LLDBを操作するために使用できるPythonモジュールについては、LLDBの公式ページに詳しいドキュメントが揃っています。
http://lldb.llvm.org/python-reference.html (簡単な解説とチュートリアル)
http://lldb.llvm.org/python_reference/ (APIドキュメント)

また既に何人かの方が似たようなことをされた形跡があります。
http://stackoverflow.com/questions/12668815/lldb-python-access-of-ios-variables
http://stackoverflow.com/questions/18468126/pointer-arithmetic-in-lldb-python-scripts
http://lists.cs.uiuc.edu/pipermail/lldb-dev/2011-January/000321.html

これを元にして、以下の様な戦略でいってみます。

  1. 引数のUIImageをUIImagePNGRepresentation関数を通してNSDataにする。
    • ただのUIImageをそのままファイルに書き出しても使えませんので、まず一旦JPEGなりPNGなりに変換する必要があります。ここではObjective-C側に変換してもらうことにします。
  2. NSData bytesを取得する。
    • expr (const void *)[(NSData *)UIImagePNGRepresentation(image) bytes]とか叩けば一発なはずなので、その方針で行きます。
  3. ファイルに書き出す。
    • exprの結果をraw dataで取り出せれば、あとは普通にファイルに書き出しておしまいです。簡単そうですね。
ということで出来たコードはこちら。


■しかし

やはりというか落とし穴がorz
冒頭の画像にもあるのですが、Python経由でexprした実行結果を取得する手段がどうにも見つかりません。SBFrame.EvaluateExpression(expr)の結果がSBValueなんだからそっからデータが引けるだろうと思っていたのですが、何を実行しても壊れたSBValueしか返却されないためどうにもうまくいきません。SBDebuggerやSBCommandInterpreter経由でHandleCommand(expr, result)する手も考えたのですが、今度はresultから値を取る手段がない(resultをコンソールではなくファイルにリダイレクトする手段しか無い)ためやはり断念です・・・

うーん。もう少し頑張ったらうまくいきそうな気もするのですが。残念です><


2014年1月6日月曜日

Spark Inspectorを一ヶ月ほど使ってみた感想


ちょっと仕事で複雑なiOSの画面を作りたいということになり、デバッグに難儀していた所、Spark InspectorというiOS向けのランタイムインスペクタツールが発売されていましたので、やや乗り遅れた感がありますが私も早速試してみました。

Spark Inspectorを使うと、

  • リアルタイムにViewの構造を視覚的に確認し、直接プロパティの値を編集してアプリに反映させることができる
    • Webエンジニアの人にわかりやすくたとえるならば、ChromeやFirefoxなどに付いているインスペクタをiOS上で使えるようなものです
  • その他、アプリ内を飛び交っているNSNotificationの状態を監視することができる(らしい)

既に試された方のブログ記事で導入方法など詳しく公開されていますので、まずはそちらを見ていただくのが良いかと思います。
Spark Inspectorを導入してみた
http://inon29.hateblo.jp/entry/2013/12/06/002948
[Xcode][tool] ランタイムデバッガーSpark Inspectorが便利!
http://blog.natsuapps.com/2013/05/spark-inspector.html
ということで、私は一ヶ月ほど実際に仕事で使ってみて良かった点と悪かった点をまとめてみようかと思います。興味ある方の参考になればと思います。

■良かった点

導入が非常に楽です。ブログ記事で既に紹介されている方法は自分のプロジェクトに必要なフレームワークを組み込んで設定する方法ですが、最近のSpark Inspectorはこの方法を用いなくてもXcodeから一発で必要なフレームワークを動的に読み込んでインスペクタを起動してくれます。

Viewの階層構造をリアルタイムに監視できるのはやはり非常に有効です。これまではUIView- (void)recursiveDescriptionプライベートメソッドを呼び出したりして状態を確認したりしていたのですが、実行中の画面に対して動的に状態を見て、動的にプロパティの値を書き換えて見た目を調整することができるのは劇的に作業効率を改善してくれます。これってWebプログラミングだと実に当たり前のことなんですが、iOSプログラミングだと余りまだ普及してない考えだなと思います。

動作はやや重いですが、2012年モデルのMacBook Airでも問題なく動作させることが出来ました。もちろんiPadのアプリでもちゃんと動作します。

■イマイチだった点

楽に導入できる、自分のプロジェクトに必要なフレームワークを組み込まないやり方では、いくつか制限があります。

  • 自分のプロジェクトに必要なフレームワークを組み込まないと、実機でSpark Inspectorを動作させることが出来ない。
  • 動作が非常に安定しない。プロジェクトによってはかなりの確率で起動に失敗したりする。今回私が仕事で使っていたプロジェクトでは8割ぐらいの確率で起動に失敗していた。

それから地味に痛いのが、表示と編集が可能なのが現状CALayerとUIViewのプロパティのみに制限されているところです。Auto Layoutには対応していませんし、例えばUIScrollViewのcontentInsetを動的に調整してみたりですとかUIButtonの横幅とタイトルを動的に調整してみたりですとかそういう小技が出来ないため、なんというかかなり中途半端感を受けます。結局私の場合は表示されているはずなのに表示されていないViewの構造を調べる程度の用途にとどまりました。

2013年12月14日土曜日

Webページのサムネイル画像を生成して表示する AKWebRenderer を公開してみました


Social.frameworkSLComposeViewControllerに貼り付けたURLのWebページのサムネイル画像を表示する機能があるのですが、それを真似する感じのライブラリです。TwitterのTLをダラダラ見ていて画像とURLをダラダラ流すだけのTwitterクライアントを作ってみたら面白くないかなと思ってやってみました。

リポジトリはこちらになります。
https://github.com/akisute/AKWebRenderer

使い方やライセンスなど全てREADMEに記載しておきましたのでそちらをご覧ください。

注意点として、遅い・重い・不安定の三重苦です>< 実用で似たようなことをしたいのであればサーバを自前で用意して事前に画像をレンダリングさせるほうが良いと思いますが、SLComposeViewControllerと同じような動作がさせたいだけならばそこそこ使えるんじゃないのかと思っています。一応キャッシュとかもついてます。

2013年12月9日月曜日

Xcode 5 で、発生した NSException の詳細が表示されない時の対処法

原因がよくわからないのですが、iOSアプリをデバッグ中にNSExceptionが発生してアプリがクラッシュしてしまった時、その詳細がXcodeのコンソール上に表示されなくなってしまいました。普通はデフォルトのexception handlerがうまい具合にやってくれるのですが、何らかの理由でそれがうまくいかない場合があるようです。自分でスレッド立ててるとかでしょうか・・・


上図のように、例外が発生している箇所にブレークポイントをおいてどこで発生したのかを知ることはできるのですが、実際には発生箇所がわかっても発生原因がさっぱりわからないというケースもあります。例えばiOSのシステムが例外を発生させたときや、コードが公開されていないライブラリが例外を発生させたときなどです。

さて、このようなときは発生しているNSExceptionのdescriptionを直接読めれば便利そうです。というわけで調べてみました。

http://stackoverflow.com/questions/384775/how-do-i-find-out-what-exception-was-thrown-in-the-xcode-debugger-for-iphone
After you stop in the debugger, you can enter po $eax (simulator) or po $r0 (device) to see the exception. This is because the exception object is passed as the first argument to objc_exception_throw, which is kept in register r0 or EAX.
こちらの投稿のコメントにちょっとだけ書かれている方法がどうやら一番良さそうです。というわけで試してみました。
  1. まずはプロジェクトのAll Exception Breakpointを有効にします。
  2. アプリをデバッグして、例外が発生する箇所を実行します。
  3. 例外発生箇所でブレークポイントが発動したら、左のスタックトレースナビゲーションから、スタックトレースの一番上(objc_exception_throw)を選択します。
  4. コンソール上で以下のコマンドを実行します。
    • シミュレータなら、po $eax
    • 実機上なら、po $r0
うまくいきました!これで万一発生した例外の原因がよくわからない場合でも安心です。

余談ですが、eaxレジスタ/r0レジスタは関数の引数だかなんだかに相当するレジスタみたいなので、よくわからないコードで詰まっている場合はここを見れば他のケースでも解決できるかもしれません。

2013年11月27日水曜日

Mac の Skype のデータベースを最適化してパフォーマンスを向上させる小技



もりよしさんにSkypeで教えてもらったのですが、Mac版のSkypeクライアントってデータベースにsqlite3を使用しているんですね。少なくとも3年前には既に知られているネタみたいなのですが、ぜんぜん知りませんでした。
http://d.hatena.ne.jp/shishimaruby/20101214/1292288183

というわけで、Mac版のSkypeをお使いの方は
~/Library/Application Support/Skype/(自分のアカウント名)/
以下にsqlite3のデータベースファイルがあるので、Skypeを一度終了した状態で
sqlite3 main.db VACUUM
sqlite3 main.db REINDEX
という感じでVACUUMREINDEXを実行すると劇的にパフォーマンスが改善します。特に仕事とかで大量のログを見ている方におすすめです。私の場合、370MBもあったログが270MBまで減って、Skypeの起動も高速化しました。

※注意: このコマンドはSkypeのログデータベースを直接操作します。最悪全てのログが失われる危険があります。何を言っているのか分からない、ターミナルの操作なんて知らないという人は実行しないことを強くおすすめします。

Unity の PostprocessBuildPlayer を Ruby で書いてみる(第二版)

UnityでiOSのアプリを作っていて困ることの一つに、iOSが提供するシステムフレームワークへのリンクをプロジェクトに追加するのが超面倒くさいという問題が挙げられます。UnityがiOSアプリを書きだした後、手動でXcode上からシステムフレームワークを追加してもいいのですが、これはとんでもなく面倒です。というわけで、以前こちらの記事でRubyのxcodeprojモジュールを利用して自動的にシステムフレームワークを追加する方法をご紹介しました。
http://akisute.com/2012/09/unity-postprocessbuildplayer-weak.html

今回はそのPostprocessBuildPlayerをさらに機能拡充しましたのでご紹介いたします。主な機能として、
  • システムフレームワークへのリンクをプロジェクトに追加する
    • dylib, framework両方に対応
    • required, optional両方に対応
  • 空のinfo.plistをプロジェクトに追加する
    • ja, enに対応
    • Unity 3時代に空のinfo.plistを追加しないとiOSが提供するUIが英語で表示される問題が合ったため追加
    • Unity 4以上であれば修正されているかも
  • ヘッダサーチパスをライブラリサーチパスからコピーして自動設定する
    • Unity 3時代にビルドにこける事があったので追加
    • Unity 4以上であれば修正されているかも
  • ローンチイメージを自動設定する
    • 容量の関係で極限まで圧縮したjpgをpngの代わりに使いたいということで追加
    • 現在のXcode 5/iOS7向けの環境ではjpgを利用したDefault.pngは全く考慮されていない用に見えるので、使わないほうが無難だと思います
  • main.mmの書き換え
    • ここではSystem.Net.Socket.SocketがSIGPIPEを飛ばしてアプリ全体をクラッシュさせてしまうことがある問題を回避するためにsignalを捕まえたりしています
    • 変更規模が大きいならわざわざここでやるよりUnity側の/Assets/Plugins/iOSにmain.mmを置くほうが良いかと思いますが、ちょっと書き換えるだけなら有用です
  • AppController.mmの書き換え
    • 変更規模が大きいならわざわざここでやるよりUnity側の/Assets/Plugins/iOSにAppController.mmを置くほうが良いかと思いますが、ちょっと書き換えるだけなら有用です
インストール方法は、
  • まずソースコードを取ってきてPostprocessBuildPlayerという名前でUnityプロジェクトの/Assets/Editor/以下に配置します。
  • 実行にはRubyとバージョン0.4.xのxcodeprojモジュールが必要になりますので、インストールします。より大きいバージョンのxcodeprojでは動作未確認ですので、0.4.x系を指定することをおすすめします。
    • sudo gem install xcodeproj --version '~>0.4.0'

ソースコードはこちらになります。MITライセンスです。

余談になりますが、最近ではRubyのxcodeprojを使うのではなく、Pythonのmod-pbxprojを使う方法もあるみたいです。@Seasons氏はこちらの方法を使われているそうです。Pythonのがいい!という方はいかがでしょうか。



2013年11月3日日曜日

Objective-Cでパターンマッチしたい

また誰得な妄想ネタですみません><

突然ですが、Objective-Cでパターンマッチがやりたいんです。MLだとかOCamlだとかScalaだとかみたいに。
MLの例: http://kktoppa.web.fc2.com/smlnj4.html
OCamlの例: http://www.geocities.jp/m_hiroi/func/ocaml04.html

パターンマッチがないせいで、StoryboardでSegueを使ったとき、こんな何かの冗談みたいなコードを書かなくちゃいけないんです。

見ての通り、大学時代に恩師が「アホのn段重ね」と読んでいたif~elseの重ね技です。これ以外に方法がないんです。

だからこういうコードが書きたいんです。厳密には関数型言語のパターンマッチと違う気がしますしなんか色々とメチャクチャな文法になってますが、だいたいなんかこんな感じのコードが。

しかし残念ながらObjective-C (CでもC++でもいいですけど) の文法を捻じ曲げるのは極めて難しいです。

Rubyならこんな感じでパターンマッチを実現するライブラリがあるみたいです。素敵ですね。
http://www.callcc.net/diary/20120303.html
https://github.com/k-tsj/pattern-match

というわけで今日もアホのn段重ねでSegueを使おうと思います\(^o^)/