2009年8月29日土曜日

どのクラスのインスタンスを作っているかに注意しましょう・・・

突然ですが問題です。以下のソースはコンパイルできますがバグがあります。
http://github.com/akisute/MyShooting/blob/4570825e7384157d3572b689cc23f9bb3acc0b82/Classes/MSTGObjectFactory.m

さて、どこが間違っているでしょうか?




■なんて突然言ってもわからないですが
正解はこちら。
+ (MSTGObject *)cannon
{
// ここが間違い。MSTGObjectではなくてMSTGCannonのインスタンスを生成する必要がある
MSTGObject *object = [MSTGObject spriteWithFile:@"cannon.png"];
return object;
}
で、MSTGObjectはライフがデフォルトゼロなので、生成された瞬間に即死して画面から退場してくださるという悲しいバグが。うーむJavaではこんな情けないバグ作ったりはしないのですが・・・ともかくこれで一歩前進。

イニシャライザとかコンポジットとか考えた結果がこれだよ!

前回の記事から引き続きCocos2Dでちょこちょこアプリを書いてます。
ソースコードも公開してみました。
http://github.com/akisute/MyShooting/tree/master


■で、あれからどうなった
全面作り直しorz

コーディングを進めていくうちに次々と問題点が噴出してきたのですが、その中でもこれはまずいと思ったのが2点。


■問題点その1.オブジェクトリストの管理が面倒
画面への描画を担当してくれるCocosNodeにSpriteを登録するのとは別にオブジェクトを管理するためのマネージャクラスを持っていたため、オブジェクトを追加するたびにこんなコードを書かなくちゃいけなかったんです。
// MSObjectの親ノード(Layer)の中で・・・
MSObject *object = [[[MSBullet alloc] initWithPosition:ccp(100,100)
angle:0.0
speed:200.0] autorelease];
[self addChild:object.node];
[[MSObjectManager sharedInstance] addObject:object
forOwner:kMSObjectOwnerEnemy];
これだけならまだしも、今度は消すのが面倒。
[self removeChild:object.node];
[[MSObjectManager sharedInstance] removeObject:object];
どちらかを消し忘れるとエラーになりますし、ループ中にMSObjectManagerからインスタンスを消すとエラーになったりと結構散々です。この問題点1はまだCocosNodeにaddMSObject:forOwner:とかremoveMSObject:みたいなメソッドを追加すればなんとか対応できたのですが、もっと深刻な問題点2が。


■問題点その2.オブジェクトクラスの中でscheduleが使えない
これで完全に積みました。要するにこんなコードが書けないわけです。
// MSObjectの中で
// 毎フレームごとに呼び出されるメソッドを定義する
- (void)onFrame:(ccTime)dt
{
// 死亡判定してみたり
// 衝突判定してみたり
// ライフを回復したり無敵フレームを設定してみたり
}

- (id)init
{
if(self = [super initWithFile:@"ship.png"])
{
// sceduleメソッドはCocosNodeのメソッドなのでこうやって登録する
// しかしschedule出来るのはCocosNode自身が持っているメソッドのみ
// そのためこの方法でメソッドを登録しても
// 実行時に「spriteにはonFrameなんてメソッドがありません」とエラーになる
[self.sprite schedule:@selector(onFrame:)];
}
return self;
}
これを回避するにはMSObjectにスケジューラを自分で実装する必要が出てきて・・・ってそれもうCocos2dでやる意味なくね?ということで結論。Cocos2dはCocosNodeを継承して使え。


■作り直しの結果
MSObjectをコンポジットではなくSpriteのサブクラスにして解決。ついでに名前をMSTGObjectに改名しました。イニシャライザが漏れてややこしいと言う問題が発生してしまいますが、そこは以下のようにファクトリクラスを使って解決。
MSTGObject *ship = [MSTGObjectFactory ship];
MSTGObject *bullet = [MSTGObjectFactory bullet];

Macbook Air (Early 2008)にMac OS X 10.6 Snow Leopardをインストールしてみた


最初は見送ろうかと思っていたのですが、Twitterのタイムラインを眺めていると「速い!」とか「良い!」との声が多数見受けられ、居ても立っても居られず仕事帰りにさくっと買ってきてさくっとインストールしてみました。
iMacとMacBook Airの2台あるので、まずはAirのほうに試しにインストール。

(2009/08/30追記) QuickSilverが動作するようになったので追記しました。
(2009/09/13追記) 64bit Kernel起動を試してみたので追記しました。


■インストールにかかる時間
大体40分〜50分ぐらいでした。OKボタンを数回押して放置するだけ。簡単です。


■インストールしてみて第一印象
確かに「速い!」です。もっとも印象に残るのが再起動やスリープ→復帰。また、アプリの起動や終了も明らかに速くなっています。具体的にはDockの上で4回はねないと起動しなかったアプリが1回はねただけで起動したりします。

それから地味に嬉しいのが入力ソースをアプリごとに保持するオプション。10.4までは可能で10.5で廃止されたオプションですが、10.6でめでたく復活しました。QuickSilverとTextMateは英字でTweetieは日本語でとか保持してくれるのがいい感じ。
http://d.hatena.ne.jp/Psychs/20090828/1251467136

そして何よりトップにも載せましたが4本指スワイプが使えるようになりました。最近のMacBookでは当たり前でしたが、なにせ私が使っている初代MacBook Airはこのオプションが無くてずいぶん肩身の狭い思いをしていたので嬉しくてたまりません。もうこれだけのために3000円払ってもいい。


■使えて良かった開発系のツール一覧
Firefoxは完全にそのままOK。Multiclutchの設定もそのまま使えました。
XcodeとiPhone SDKは専用の物をインストールしなおしてすぐにそのままビルド出来るようになりました。こちらも問題なし。
TextMate問題なし。OmniFocusやEvernoteも問題なさそうです。DropBoxも動いています。Growlも意外なことにきちんと動作しています。日本語入力のATOK2008 for Macも大丈夫です。
最大の問題としてMacPortがバージョン1.7系だと動作しませんが、つい先ほど公式の1.8インストーラがリリースされたため、こちらからSnow Leopard用の1.8をインストールしなおし、sudo port uninstall installedしてから必要な物を再度installし直すことで復旧できました。
QuickSilverもそのままでは設定画面が壊れて表示されなくなってしまいますので、最新のβビルドをこちらのページ(http://code.google.com/p/blacktree-alchemy/downloads/list)からダウンロードして入れ直すことで無事使えるようになりました。


■使えなくなってしまったアプリ一覧
SIMBLを使っていたアプリは32ビットモードで起動しても使えなくなっているようです。たとえばTerminalColourは完全にダメ。MenuMetersもダメです。QuickSilverも起動するだけなら問題なさそうですが、設定画面を開いた瞬間にフリーズして落ちてしまいます。
幸いにしてあまりSIMBLに依存した生活をしていなかったおかげで、ほとんど被害無く過ごすことが出来ています。


■64bit kernel起動は?
そもそもMacBook Air(Early 2008)は64bitカーネルのサポート対象外なのですが、ダメ元で試してみました。
結果、Boot modeは64bitにできましたが、実際に立ち上がるカーネルは32bitになってしまいました。やっぱりダメみたいです。あと、EvernoteとFirefoxのEvernoteプラグインの挙動が変になってしまったため、すぐに戻しました。


■まとめ
普通に使っている方にはアップグレードの手間もほとんど無くいい感じです。特に初代MacBook Airをお使いの方は是非アップグレードをお勧めします。逆にSIMBLやSafariプラグインに依存した生活をお送りで、ユーティリティが動かないと困る方はしばらくアップグレードを見合わせた方がよいかもしれません。

あと各所でインストールディスクが傷だらけでインストールできないという症例が報告されておりますのでご注意ください。最悪の場合はApple Storeに持ち込めばたぶん交換してくれます。

2009年8月23日日曜日

vimのProjectプラグインまとめ

今回のPython Hackathonで大活躍してくれたProjectプラグインについて適当にまとめ。


■プラグインのダウンロードはこちらから
http://www.vim.org/scripts/script.php?script_id=69


■まずはこれを読む
http://d.hatena.ne.jp/hidde/20080930/1222776171
http://d.hatena.ne.jp/hirono_hideki/20090816/1250365295
http://blog.kaihatsubu.com/archives/001438.html


■覚えておかなくてはならないコマンド
\c 対話的に新しいディレクトリをプロジェクトに追加する。
\C \cと同じだが、指定したディレクトリ以下のすべてのディレクトリを再帰的にプロジェクトに追加する。
\r 現在カーソルがあるディレクトリの中身を再度読み込みなおす。プロジェクトの設定を変更したときやファイルを追加したときなどに実行する。
\R \rと同じだが、指定したディレクトリ以下のすべてのディレクトリを再帰的に読み込みなおす。
\w 現在開いているファイルを閉じる
\W すべての開いているファイルを閉じる
Space プロジェクトウィンドウを最大化する。もう一度押すといつものサイズに戻る。
以上、これだけ!


■使うときのコツ
\Cや\Rなどを使って新しいファイルをプロジェクトに取り込んだら、プロジェクト自体を:wして保存するのを忘れないようにする。

Python Hackathon #1に参加してきました

http://atnd.org/events/649

Python Hackathon #1に参加してきました。主催はいつものごとくvの人。しかしながら幸いにして雨は降りませんでした。


■以下、適当にダイジェスト
会場がいつもの四ッ谷健保会館ではなく、大久保の健保会館だったため場所を間違える人が続出。
今回のハンズオンは、
  • id:tokibitoのパーフェクトdjango教室
  • Google App Engineハンズオン Kayを使ってみよう
  • Pythonソースコード読書会
の3本立てだったのですが、Pythonソースコード読書会が参加者0人のためあえなく中止><

私はというと社内ブログの投稿順序を記録して利マインドメール投げたりするためのアプリをひたすら書いてました。が、前日夜遅くまで東方をプレイしていたせいで半分意識がもうろう・・・
気がついたらもう18時になって終わっていた感じです。PyPyとかwxPythonとかPyQtとかjQueryのカスタムイベントの話とかをしていたそうなのですが、意識が無くほとんど聞けずちょっと後悔。しかし後悔先に立たず・・・

18時半から毎度おなじみ@moriyoshiのすべらない話。

(音小さくてすみません、iPhone 3GSの限界)
相変わらず面白いなぁ。しかし本人曰く「納得いかない、やり直したい」とのこと。凄いw


■懇親会
普段は懇親会お断りしているのですが、今回は禁酒の上で懇親会に参加してみました。
http://www.yamachan.co.jp/index.html
場所は大久保のこの店。この手羽がまた美味しい!普段は飲み会など参加しても3分の1人前も食べない私ですが、今回は思わず一人前完食。話も盛り上がってなかなか充実したひとときでした。


■はんせい
  • 前日はちゃんと寝ておこう
  • ソースコード書いてばっかりないでもっと話そう
逆に良かった点としては、ちゃんと必要なライブラリとか実行環境とかを用意してきたためスムーズに作業に入れたところと、懇親会に参加したところかな。
当日のTwitterで見られたつぶやきのうちに、「話しかけるきっかけがないまま終わってしまった」というものがありましたが、納得。この手の勉強会は勉強会の最中よりも懇親会の方が話が弾んで名刺の交換もはかどるので、懇親会には出た方がお得ですね。勉強会の最中は相手もコード書いてたりでなかなか話しかけづらい雰囲気なんですよねー。その点、id:mopemopeさんとかは気さくに参加者に話しかけてくださってて凄いと思います。一見しゃべってるばかりで何もしてなさそうなのですが、話しかけてこの勉強会の緩い雰囲気を保ってくださっているんだなぁと感心。自分ももっともっと話していきたいです><

2009年8月10日月曜日

cocos2dのドキュメントをdoxygenで生成してみました




cocos2dの公式ブログに、ドキュメントをdoxygenでビルドしてXcodeのドキュメントビューワで見られるようにする方法が記載されていたので試してみました。
http://www.cocos2d-iphone.org/archives/358

■前準備
  • cocos2d for iPhone 0.8をダウンロードしておく。
  • doxygenをインストールする。どこからでもかまいませんが、私はMacPortsを使ってインストールしました。

■それでは早速doxygenでビルドしてみましょう
ダウンロードしてきたcocos2d for iPhoneの、cocos2d-iphone.xcodeprojをXcode開きます。開いたらターゲットからcocos2d-documentationを選択し「情報を見る」をクリックします。「ビルド」タブの中を調べると、上記の画像のようにDOXYGEN_PATHという項目がありますので、そこを自分の環境に合ったdoxygenへのパスに変更します。私の場合は/opt/local/bin/doxygenです。あとはこのcocosed-documentationをビルドするだけです。全部自動的にやってくれます。


■おまけに学んだこと
作成されたドキュメントは以下のパスに配置されるみたいです。
~/Library/Developer/Shared/Documentation/DocSets/
つまり、ここにDocSet形式のファイルを置けば自由にドキュメントをXcodeに追加することができるってわけですね。自分のプロジェクト用のドキュメントをdoxygenで生成したり出来そうです。

何でもいいから作ってみようと思って作った結果がこれだよ!




製作期間二日。この程度の物に二日とか許されるのは小学生までよねー・・・orz
一応自機も動くしあたり判定もあるしゲームオーバーにもなるよ!すごいよcocos2d!



以下、全然関係ないけど設計のお話です。

(2009/08/30追記) 以下の内容に従って作ってみた結果がこちら:http://akisute.com/2009/08/blog-post_29.html
見ての通り大失敗してます。やっぱり継承して作った方がうまくいくっぽいです・・・


Javaの継承システムでは、サブクラスはスーパークラスのコンストラクタを引き継がない。また、暗黙的にスーパークラスのデフォルトコンストラクタを最初に呼びだすことになっている。だから、これはコンパイルが通らないし、
class Parent {
    private String name;
    public Parent(String name) {
        this.name = name;
    }
}

class Child extends Parent {
    int age;
    public Child(int age) {
        // デフォルトコンストラクタがないし、明示的にSuper(String)を呼んでいない
        this.age = age;
    }
}
これもコンパイルが通らない。
class Parent {
    private String name;
    public Parent(String name) {
        this.name = name;
    }
}

class Child extends Parent {
    int age;
    public Child(int age) {
        super("child");
        this.age = age;
    }
}

public static void main(String[] args) {
    // ChildにはSuperのコンストラクタが継承されないのでこれはできない
    Child child = new Child("akisute");
}
ところがObjective-Cの継承システムでは、サブクラスがスーパークラスのイニシャライザをすべて受け継いでしまう。なぜならイニシャライザも何の変哲もないタダのメソッドだから。だから、こんなコードが書けてしまう。
@interface Parent : NSObject {
    NSString *name;
}
@end

@interface Child : Parent {
    int age;
}
@end

@implementation Parent
    - (id)initWithName:(NSString *)aName
    {
       if (self = [super init])
       {
           name = aName;
       }
       return self;
    }
@end

@implementation Child
    - (id)initWithAge:(int)anAge
    {
        // Parentにはinitが無いが、NSObjectにはあるので
       if (self = [super init])
       {
           age = anAge;
       }
       return self;
    }
@end

int main (int argc, char const *argv[])
{
    NSAutoreleasePool * pool = [[NSAutoreleasePool alloc] init];
    // Childには無いinitWithNameが呼び出せてしまう
    Child *child = [[[Child alloc] initWithName:@"akisute"] autorelease];
    NSLog(@"@%", child);
    [pool release];
    return 0;
}
で、何が一体問題になるのかというと、この仕様のせい(おかげ?)で安易な継承が出来なくなっている。たとえば今回のcocos2dを使ったゲームでは、キャラは全部Spriteのサブクラスにしたかったんだけれども、そうするとSpriteクラスに最初から用意されているイニシャライザ(initWithFile:とかinitWithTexture:とか)が外に漏れてしまう。しかもこいつらを呼びだされると本来自分の作ったキャラクラスで呼びだしたかったイニシャライザが回避されて、任意の画像でへんちくりんなキャラを作られてしまう危険性がでてしまう。そこで、今回はこういうふうに継承ではなくてコンポジットを使ったコードにした。
@interface MSObject : NSObject {
    /** Sprite for this object. Can be changed to AtlasSprite for further performance. */
    Sprite *sprite;
    /** Hit box size */
    CGSize hitBoxSize;
}
後から考えたらこの方が正解だった。だって、こうしておけば外へ公開するAPIを変化させずに、中身のSpriteをよりパフォーマンスの良いAtlasSpriteに後からいくらでも差し替えられる!

2009年8月8日土曜日

cocos2d細かいところメモ

cocos2dを使っていて適当に気づいたところとかメモしてみます。

■ログ出力
CCLOGというマクロccMacros.hで定義されています。
#ifdef DEBUG
#define CCLOG(...) NSLog(__VA_ARGS__)
#else
#define CCLOG(...) do {} while (0)
#endif
注意点としてDEBUGがdefineされていないと使えません。


■ベクトル演算とか角度変換とか
CGPointを拡張してベクトル演算をするためのメソッドが追加されています。なかなか便利です。たとえばこんな感じ。
    // 二つのベクトルのdot(内積)とlength(ベクトルの長さ)を計算してcosθを求める
float dot = ccpDot(lastAccerelometerVector, convertedVector);
float a = ccpLength(lastAccerelometerVector);
float b = ccpLength(convertedVector);
float cosTheta = dot / (a*b); // 注意:a*bが0だとゼロ除算で死にます。真似しないでね><
// 角度→ラジアン変換用のマクロ。逆ももちろんあります
float threshold = cos(CC_DEGREES_TO_RADIANS(120.0));
Chipmunkにも同様のメソッドがあります。お好きな方をご利用いただけますが、個人的には全部cocos2dでやる方が好きです。唯一の問題は、こんなメソッドを使っているとベクトル内積の計算式を忘れます。


■音を出力する方法
最初からCocoa Touchで用意されているAudio Queue Service, OpenAL, AVAudioPlayer, Audio Unitに加えて、さらにcocos2dについてくる音再生用ライブラリとして
  • CocosDenshionとSimpleAudioEngine
  • sound-engine
これだけたくさんの中から選択できます。今回は一番簡単なSimpleAudioEngineという奴を使ってみました。
        // prefetch sound resources
SimpleAudioEngine *audioEngine = [SimpleAudioEngine sharedEngine];
[audioEngine preloadEffect:@"bell.aif"];
[audioEngine preloadEffect:@"gong.aif"];
[audioEngine playEffect:@"gong.aif"];
たったのこれだけです。playEffectでサウンドエフェクトが、playBGMでBGMが再生できます。同時再生数とか使用可能なファイルタイプとか細かいところは不明ですが、そこそこの量が同時に出せるみたいです。
注意点としてSimpleAudioEngineはCocosDenshionを使用しています。CocosDenshionのライセンスはcocos2dと独立しており、こちらは年間2500ドル以上の利益が出ている場合には500ドルのライセンス料を徴収するとかなんとかそういう条項があります。(http://www.cocos2d-iphone.org/wiki/doku.php/cocosdenshion:licenseを参照)


今はこのcocos2dの上にどのような構造でアプリを組んでやろうかとか考えてます。・・・あー、こんなこと考えてるからいつまで経っても本題のアプリが完成しないんだー ><

2009年8月7日金曜日

cocos2d for iPhone Project Template v0.8 真似して作ってみました



cocos2d導入キット(http://d.hatena.ne.jp/Seasons/20090511/1241990196)としてid:Seasonsさんが公開されているキットを元に、私もcocos2d用のプロジェクトテンプレートを作ってみることにしました。id:Seasonsさん、すばらしいキットをありがとうございます!

今回の作業にあたり参考にしたページはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/griffin-stewie/20090315/p1

作成したテンプレートはgitに公開いたしましたので、よろしければ使ってみてください。
http://github.com/akisute/cocos2d-xcode-template/tree/master


■インストール方法
downloadタブから0.8をダウンロードしてきて、解凍したファイルを以下のパスに配置してください。
~/Library/Application Support/Developer/Shared/Xcode/Project Templates
配置後、.gitと.gitignoreファイルを削除してください。削除しないと後からテンプレを使って新しいプロジェクトを作ったときに、これらのファイルがコピーされてしまいgitを使おうとしたときに問題が発生する可能性があります。


■テンプレートの内容
id:Seasonsさんが公開されている0.8beta用のテンプレートを元に、一部自分の気になった箇所を自分好みに修正しました。また、使用するcocos2dのバージョンを0.8betaから0.8リリース版に変更しました。一応ビルドして画面が出るところまでは確認しています。ただし、全機能をテストしたわけではないので、一部不具合があるかもしれません!
また注意点として、簡素化のため元のcocos2dや外部ライブラリに付随していたREADMEやドキュメント、LICENSEファイルなどをすべて削除してしまっています。おそらくは大丈夫だと思いますが、ライセンス的に問題が発生するかもしれません。大変申し訳ありませんが、このテンプレートを利用した際に生じる一切の不具合について当方では責任を負いきれませんのでご了承ください。


■id:Seasonsさんのテンプレートから変更したところ一覧
  1. 使用するcocos2dのバージョンを0.8リリース版にした。
  2. プロジェクトのグループ構成およびディレクトリ構成を変更した。この変更により、本来システムが利用する/Developer/Platforms/iPhoneOS.platform/Developer/Library/Xcode/Project Templates/Application以下ではなく、ユーザーのライブラリである~/Library/Application Support/Developer/Shared/Xcode/Project Templates以下にテンプレートを配置しても動作するようになった。
  3. MenuSceneとGameSceneが最初のテンプレとして用意されていたのを統廃合し、MainSceneひとつだけにした。
  4. ビルドの設定を必要に応じて変更し、またGCC_PREPROCESSOR_DEFINITIONSにDEBUGを追加した。これにより最初からデバッグビルド時にCCLOGマクロが正しく機能する。
  5. ソースコードのインデントがまちまちになっていたのを、すべてApple式のインデントに修正。
  6. ソースコード中から日本語コメントをすべて除去し英語コメントに置換。
  7. 一部使用されていたdepreciatedメソッドを除去。[[Director sharedDirector ] setDeviceOrientation:CCDeviceOrientationLandscapeRight];を使うようにした。


■思わぬ収穫
この作業によってXcodeの仕組みとテンプレートの作り方、ビルドの仕方などにかなり詳しくなることができました。たとえば・・・
  • Xcodeのテンプレートファイルは単なる普通のXcodeプロジェクトと何ら変わらない。そのままビルドして実行することもできる。
    唯一異なる点が、xcodeprojバンドルの中に、TemplateIcon.icnsとTemplateInfo.plistというファイルが存在し、これらを変更することでテンプレートとしての設定を変更することが出来る点。
  • libhogehoge.a(静的ライブラリ?)の作り方。ターゲットに新規ターゲットを追加して、必要なソースをぽいぽい投げ込むだけ。antでbuild.xmlを書くより簡単。
  • ___PROJECTNAMEASIDENTIFIER___.pchの配置パスを変更したときは、ターゲットのビルド設定のPrefix Headerの値を書き換える必要がある
  • 同様に、___PROJECTNAMEASIDENTIFIER___-Info.plistのパスを変更したときも、ターゲットのビルド設定のInfo.plistファイルの値を書き換える必要がある
  • main.mは何処に置いておいても大丈夫らしい

ということで、Xcodeプロジェクトのテンプレートを作成するのは凄く勉強になります。皆さんも一度自分好みのテンプレートを作成してみてはいかがでしょうか?

2009年8月4日火曜日

cocos2d for iPhoneをためしてみました



YourTurnが一段落したので、今度は前々から一度やってみたかったゲームにチャレンジしてみようと思い、cocos2d for iPhone(http://code.google.com/p/cocos2d-iphone/)を使い始めました。cocos2d for iPhoneとは、iPhone上で簡単に2Dのゲームを作成するためのフレームワークです。FPS管理、アニメーション、パーティクル、シーンの管理およびアニメーション付きの切り替え、メニュー、タッチおよび加速度イベントの管理など、ゲームに必要な要素をほぼすべて網羅してくれています。さらにオプションとしてBGMやサウンドエフェクトの管理と、2D物理エンジンも用意されており、まさに至れり尽くせりといった感じです。

まずは手始めにチュートリアルをやってから、Tic Tac Toe(いわゆるタダのマルバツゲーム)を作ってみました。
ソース全体 http://github.com/akisute/Cocos2DTest/tree/master
ヘッダ部分のみ http://gist.github.com/160244
実装部分のみ http://gist.github.com/160246

この程度の内容のソースでパーティクルも作れるし音も鳴らせるしで、本当に簡単です。ここまで簡単だとRPGツクールより簡単かもしれませんw
今までゲームプログラミングの経験が全然無い人のとっかかり用としては最適ではないでしょうか?