2012年11月11日日曜日

iOS 6.0の advertisingIdentifier と identifierForVendor にはバグがあるので注意

いささかタイミングを逃した感が強いのですが、厄介なバグにぶち当たってしまったので共有いたします。

iOS 6からUDIDに変わる識別子としてUIDeviceのidentifierForVendorとASIdentifierManagerのadvertisingIdentifierが使えるようになったのはすでにみなさんご存知かと思います。ですがどうもこやつらiOS 6.0だと正しく機能しない場合があるようなのです。

詳細は以下のとおり。
http://stackoverflow.com/questions/12605257/the-advertisingidentifier-and-identifierforvendor-return-00000000-0000-0000-000

こちらの情報元によると、iOS 6.0に Over-The-Air アップデート (iTunesを使わないで端末からアップデートする方法) するとこれらの識別子が常に00000000-0000-0000-0000-000000000000を返してしまうらしいのです!iOS 6.0.1では修正されているらしいです。

見事に私の UIApplication-UIID ライブラリもこのバグを踏んづけて大爆発してしまいました。

対処法としては生成されたIDが00000000-0000-0000-0000-000000000000でないか文字列比較する方法がよさそうです。

2012年9月26日水曜日

Unity の PostprocessBuildPlayer を使って Weak Framework を追加する方法

※2013/11/27追記: 第二版を公開しました。

UnityでiOSのアプリを作っていて困ることの一つに、iOSが提供するシステムフレームワークへのリンクをプロジェクトに追加するのが超面倒くさいという問題が挙げられます。UnityがiOSアプリを書きだした後、手動でXcode上からシステムフレームワークを追加してもいいのですが、これはとんでもなく面倒です。

そこでUnityジャパンの伊藤さんという方が PostprocessBuildPlayer という仕組みと Ruby の xcodeproj ライブラリを使ってビルド時に自動的にシステムフレームワークを追加する仕組みを公表してくださいました。お陰様で随分とはかどっていたのですが、その方法では実はシステムフレームワークをWeakリンク(Optionalリンク)することができなかったのです。これでは例えばSocial.frameworkを使うアプリをビルドしてiOS5で動かすと起動時に問答無用でクラッシュしてしまいます。困りました。iOS6/5両対応ができないと話になりません。

というわけで作りました。システムフレームワークをWeakリンクできるPostprocessBuildPlayerを。こちらです。


ライセンスはMITライセンスにしておきました。
使い方は大体見ればわかるかと思いますが、まず最初にgem経由でxcodeprojをインストールしておくこと。
sudo gem install xcodeproj
あとは上記のPostprocessBuildPlayerをUnityプロジェクトの /Assets/Editor 以下に配置して、コード中のフレームワーク名を指定している箇所をご自身のお好きなように変更してやればオッケーです。

Unity 3.5.5 以下で Game Center / iAd / UIImagePicker などを使用したアプリが iOS 6 でクラッシュする問題

現在 Unity 3.5.5 以下でビルドしたiOSアプリが、以下の条件をすべて満たしているとクラッシュしてしまう問題が発生しているようです。
  • UnityのiOSアプリビルド設定で、画面方向を横向き(Landscape Left/Landscape Right)のいずれかのみに設定している。
  • Pluginなどを経由してGame Centerを使用している。またはiAdやUIImagePickerなどのiOSが提供する特定のView Controllerを使用している。
  • iOS 6を搭載したiPhone/iPod Touch上で動作させる(iPadは大丈夫)。
詳細はこちら。
http://developer.coronalabs.com/forum/2012/09/17/ios-6-orientation-crash





すでにUnity側で問題は把握しているようで、現在修正版の3.5.6を用意してくださっているようなので、続報を待ちましょう。・・・といっても、すでにUnity 3.5.5以下でビルドされたiOSアプリをリリースしていて、しかもAsset Bundleを使用していたりすると、Asset Bundle間の後方互換性問題のためかなり厄介なことになると思われます。最悪過去のバージョンのサポートをすべて切る必要が出てくるかもしれません。


さて、ここからは技術話の余談です。

このクラッシュ問題なのですが、原因はiOS 6で変更になった画面回転(Auto Rotation)APIにあると思われます。iOS 6からはなんとこれまで画面回転に使用されていた
UIViewController shouldAutorotateToInterfaceOrientation:
が完全に廃止になっており、基本的には全く呼び出されないようになってしまっています。その代わりにより体型だった画面回転の仕組みが導入されています。iOS 6からの画面回転は、「アプリが対応する画面方向」と「各View Controllerが対応する画面方向」の2つによって画面の回転する方向が決定されるという仕組みになっています。

ここで、アプリが対応する画面方向は以下のように決定されます。
以下優先順位順に、
1. UIApplicationDelegate application:supportedInterfaceOrientationsForWindow: が返す向き。iOS 6以降のみ。
2. UIApplication supportedInterfaceOrientationsForWindow: が返す向き。iOS 6以降のみ。
3. Info.plist で指定されている UIInterfaceOrientation の向き。
各View Controllerが対応する画面方向は以下のように決定されます。
各ViewControllerが supportedInterfaceOrientations を実装しているなら、それが返す向き。
していないならば、
iPhoneだと UIInterfaceOrientationMaskAllButUpsideDown
iPadだと   UIInterfaceOrientationMaskAll
この2つの積集合をとって、両方が一致した向きに画面回転が行われる仕組みになっています。

では、ここで両者が全く一致しない場合はどうなるでしょう?答えは簡単でクラッシュします。ワオ。素敵。ふざけんなバカApple爆発しろ。

それを踏まえると、今回の問題でクラッシュしてしまう仕組みはこう考えられます。
  1. Unity 3.5.5以下が書き出すiOSアプリは当然ながらiOS 6に完全対応していない。
  2. Game Centerなど、Appleが提供しているUIコンポーネントは全てiOS 6の画面回転に対応しているが、それらのうち幾つかのものはiPhoneだと縦向き画面にしか対応していないものがある(iPadは基本縦横どちらでも表示できるように対応する必要があるとされているため、無事のようです)。
  3. Unityが書きだしたアプリは横向き画面にしか対応していないのに、上記のView Controllerは縦向きにしか対応していないと言い出すので、クラッシュする。
やれやれですね><
ちなみに対応策としては、アプリ自体は縦方向にも横方向にも対応しているというふうにapplication:supportedInterfaceOrientationsForWindow:メソッドを使って値を返すようにした上で、コンテンツを表示するUIViewをUIViewControllerに管理させるようにして、UIViewControllerのsupportedInterfaceOrientationsで横向き画面の値だけを返すようにするといいかんじになると思います。しかしながらiOS 5/6両方で上手く回る画面は結構大変そうです。

2012年8月19日日曜日

Unity のプラグインで iOS の bundle を使えるようにする方法

OS XやiOSには Bundle という仕組みがありまして、 NSBundle というBundleを扱うためのクラスが用意されています。皆様も一度は
[[NSBundle mainBundle] pathForResource:@"MyMusic" forType:@"mp3"];
みたいなコードを書いたことがあると思います。このBundleの仕組みを使うと、
  • 複数の画像や文言、JSONなどのデータファイル、音楽などを一つにまとめて扱うことができる。個別のファイルとしてプロジェクトに加えなくてよいので利便性が良い。
  • Bundleには最初から多言語化リソースを扱うための仕組みが用意されているため、多言語化が非常に簡単にできる。
  • OS Xだけになりますが、Bundleにはコンパイル済みのコードを含められるので、プラグインの仕組みが簡単にできる。
以上のようなメリットがあります。例えば実例を上げると、Facebook SDKなどがBundleの中に画像や文言などのリソースを格納して配布するようになっています。実際には確認できていないのですが、おそらくmobage, GREEのSDKもそのようになっているのではないでしょうか?ということでSDKなどを配布するときには非常に便利です。

で。このBundleによる配布はなかなか便利なので、UnityのiOSプラグインとして配布するときにも是非使いたいのですが、そのまま/Assets/Plugins/iOS以下にBundleを配置しても正しくBundleが認識されませんし、iOSのアプリにインストールされません。

そこでBundleを配布するときは、/Assets/Plugins/iOS/以下ではなくて、/Assets/StreamingAssets/以下にBundleを配置するようにしましょう。実は/Assets/StreamingAssets/以下のパスには隠し要素があって、このパス以下のファイル・ディレクトリは全てアプリケーション自身の/Data/Raw/ディレクトリに配置されるようになっています。
参考: http://sehm.blog48.fc2.com/blog-entry-159.html

あとはプラグインとして用意したiOSコードの中で以下のようにしてBundleを取得すればOKです。
NSBundle *bundle = [NSBundle bundleWithPath:[[NSBundle mainBundle] pathForResource:@"MyBundle" ofType:@"bundle" inDirectory:@"Data/Raw"]];
これでUnityプラグインを多言語化したり画像リソースを使ったりするのが楽になると思います。

将来的にUnityのバージョンが上がって、/Assets/Plugins/iOS/以下においたBundleも扱えるようにしてくれると楽なんですが・・・Unity 3.5の地点ではどうもダメっぽいです。

2012年7月25日水曜日

LLDB を使って CUI で動作させているテストケースをデバッグする

GHUnit のテストケースを Jenkins で自動的に走らせるために CUI のテストを作っているのですが、 GUI を使ったテストでは問題なく通るのに CUI を使ったテストのときだけテストが落ちるという問題が発生してしまいました。 Xcode 経由の実行であれば Instruments だろうが内臓のデバッガだろうが使い放題なのですが、 CUI となるとそうもいきません。そこで LLDB を直接使って CUI で動作させているテストケースを直接テストしてみることにしました。

参考にしたのはこちら。
http://lldb.llvm.org/tutorial.html

さっそくやってみましょう。lldbコマンドで LLDB の対話環境を起動した後、
process attach --name MyApp --waitfor
でMyApp.appという名前のプロセスが立ち上がるのを監視します。



この状態でMyApp.appというアプリを起動すると、上の画像のようにばっちり LLDB がプロセスを検知して捕まえてくれます。今、MyApp.appはポーズ中になっているので、適当な箇所に
breakpoint -f MyTestModel.m -l 123
とかやって適当にブレークポイントを設置した後、
thread continue
で続きを実行開始します。



ご覧のとおりバッチリブレークポイントで捕まえることに成功です。こちらの図はEXC_BAD_ACCESSが発生した時になんか自動的に止めてくれたときのものです。Xcode経由で起動するときに比べれば不便ですが、何もないよりはだいぶはかどりますよ。

2012年6月24日日曜日

__has_feature(objc_arc_weak) を使って賢く安全に ARC/Blocks を使う

iOS 6も発表されて、皆さんARCやBlocksをガンガン使用する感じのプログラミングスタイルに変化してきていると思うのですが、そこで問題になってくるのが後方互換性の話です。特にiOS 4。Blocksを使うとなるとどうしても以下の様に非同期で実行されたBlocksの中からViewを書き換えるようなコードを書きたくなるのですが、
__weak MyViewController *__weakSelf = self;
[NSURLConnection sendAsynchronousRequest:request queue:[NSOperationQueue mainQueue] completionHandler:^(NSURLResponse* response, NSData* data, NSError* error){
    __weakSelf.label.text = [[NSString alloc] initWithData:data encoding:NSUTF8Encoding];
}];
このようなコードを安全に実行するためにはselfを一度__weakな変数に代入して、それをBlocksにキャプチャさせるようにしないと、以下のような理由で安全ではなくなってしまいます。
  • __strongを使うと、対象の変数をキャプチャしているBlocksの実行が終わるまで対象の変数がreleaseされなくなるばかりか、最悪の場合は循環参照が発生してメモリが絶対に開放されなくなってしまいます。
  • __unsafe_unretainedを使うと、Blocksの実行が終わるまでの間に対象の変数がreleaseされてしまうとEXC_BAD_ACCESSでクラッシュします。
しかしながらiOS 4では__weakが使えず、状況に応じて__strongや__unsafe_unretainedでごまかす必要があります。このようなときにiOS 5では__weakを使い、iOS 4やno-ARCなプロジェクトではそれなりに適切な何かを使って実装するような仕組みが欲しくなります。

そこで便利に使えるのが__has_feature(objc_arc_weak)__has_feature(objc_arc)マクロです。こいつらを使うと簡単に現在のビルド環境・ターゲット環境がARCを導入しているか、weakは使用可能か、を判断できます。たとえば私は以下の様なマクロを組んで、
// ARC & memory management
// Use these prefixes to be compatible with ARC on iOS 5/ ARC on iOS 4.X / non-ARC
// 
#if __has_feature(objc_arc_weak) // iOS 5 or above
#define __my_block_weak        __weak
#define __my_block_weak_unsafe __weak
#elif __has_feature(objc_arc)    // iOS 4.X
#define __my_block_weak        __strong
#define __my_block_weak_unsafe __unsafe_unretained
#else                            // iOS 3.X or non-ARC projects
#define __my_block_weak        __strong
#define __my_block_weak_unsafe __block
#endif
こんな感じのコードにしてます。
__my_block_weak MyViewController *__weakSelf = self;
[NSURLConnection sendAsynchronousRequest:request queue:[NSOperationQueue mainQueue] completionHandler:^(NSURLResponse* response, NSData* data, NSError* error){
    __weakSelf.label.text = [[NSString alloc] initWithData:data encoding:NSUTF8Encoding];
}];
こうするとどの環境でも(比較的)安全にblocks内部でselfを触ることができるという寸法です。

ここで気になるのが__has_feature(objc_arc_weak)の判定条件です。個人的にこいつはiOS SDK 5.0以上を使っていたらターゲット環境がiOS 4とかiOS 3とかでも無条件で1を返してしまって使えないんじゃないのかと危惧していたのですが、なんとIPHONEOS_DEPLOYMENT_TARGETの値を見てきちんと値が変化する仕組みになっています!なので例えばSDKは最新だけれどiOS 3もサポートしたいみたいなプロジェクトでは__has_feature(objc_arc)の値が自動的に0になって良い感じに分岐してくれるというわけです。安心して使いまくりましょう!

2012年5月5日土曜日

C# で map とか reduce みたいな楽しいリスト操作をしたい

プログラミング言語がロジックを組むのに向いているかいないかを判断するときの基準に、私はよく「文字列の操作が優れているか否か」「配列・辞書・集合の操作が優れているか否か」を評価点に挙げます。文字列や配列、辞書、集合の操作はほとんどすべてのアプリケーションで必要になり、それらの生産性が高く高速に処理してくれる言語ほど簡単で高速なロジックが組めると思うからです。

そういう意味でObjective-Cを考えると、文字列の操作はまぁまぁ良い(特にUnicode周りがなかなか優れている、正規化もできるし)のですが、配列・辞書・集合の操作がイマイチで、作るの面倒なら操作するのも面倒。さらには良く欲しくなる以下の操作が欠けています。
  • map - 条件式を渡して、もとの集合の各要素に条件式を通した結果を新たな集合として返す。
  • reduce - 条件式を渡して、要素を前から順番に計算して畳み込み、集合から一つの要素にする。
  • any - 一つでも要素が条件式を満たすならtrue, すべての要素が満たさないならfalse
  • all - すべての要素が条件式を満たすならtrue, 一つでも満たさないならfalse
ではMono上のC#ではどうなんだろうということで調べてみたところ、LINQを提供するSystem.Linq名前空間に高度な配列・辞書・集合操作を行うための拡張メソッドが用意されているということがわかりました。

http://docs.go-mono.com/?link=T%3aSystem.Linq.Queryable
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/system.linq.queryable(v=vs.90).aspx

ということで早速使ってみます。



実行速度が高速なのかどうかはわからないのですが、なかなか面白いです。ラムダ式が使えるのもスマートで素敵ですね。うーん、C#好きになってきたかも。

Mono の System.String と string の違いについて調べてみた

MonoとかC#とか初心者なのでSystem.Stringとstringの違いがよくわからず、気になったので調べてみました。

以下のページのベストアンサーが一番わかり易かったです。
http://okwave.jp/qa/q7225655.html

ちょっと転載します。
string と System.String は型として使われる限り単なる別名なので同じものです。
foo.System.String みたいなものが用意されて foo 名前空間内から使うような場合は異なりますが,特殊例過ぎるのでこれは考えないものとします。
コンパイラは,ソース上の型として string と書かれているものは,System.String とかかれているものとして処理します。
# 正確には "System.String, mscorlib, Version=4.0.0.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=b77a5c561934e089" という型 (.NET 4 の場合)

これは,SDK 付属の逆アセンブラでコードを見ると,string を使っても System.String を使っても同じコードになることから確認できます。

同じように,int は System.Int32 の別名ですし,bool は System.Boolean の別名です。


使い分けは,特別決まりはありません。
唯一,メソッド名等に使う場合には言語固有の名称を避ける (CLR の名前を使う),というのはあります。
MSDN: 一般的な名前付け規則
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms229045.aspx
具体的には,
・ToInt
よりも,
・ToInt32
の方が好ましい,ということです。
# 上側の名前付け規則だと,Visual Basic においては ToInteger であるべき,となる。


私は,static メソッドの呼び出しに使う場合は CLR の名前を使い,それ以外では言語固有の名称を使っています。
書籍によっては,常に CLR の名前を使うべき,という物もあったりします。
# が, for (Int32 i = 0; ……みたいなコードはほとんど見ません。

自分なりの物でいいので,統一したルールを用意しておくのがよいでしょう。
# 常に言語固有の名称でもよいと思います。

そもそも.NET Framework (とMono) は実装言語に依存しないような作りになっている (CLRというやつ?) のでこのような仕組みになっているようです。なるほど。 int, bool, string はC#の型で、 System.Int32, System.Boolean, System.String はCLRの型なわけですな。勉強になりました。

Unity でシステムが使用しているリソースを一覧表示したい

簡単なEditor拡張機能を書くときとか、デフォルトでUnityのエディタが使っている画像とか借りて表示したいときが多々あるんですが、これが実は公開されていなくてそのままでは使えないのです。ということでデフォルトでUnityのエディタが使っているリソース一覧を暴くスクリプトを用意してみました。



実行するとログに全てのリソースの一覧が表示されますので、あとはそれっぽい名前のやつを適当に拝借すればOKです。

自作の Unity Editor Script を github に公開してみた



最近は仕事の関係でUnityばっかり触っているのですが、中でも今お気に入りなのがEditor拡張機能です。これは自分で簡単なスクリプトを書くだけでUnityのエディタ上の表示を自由にカスタマイズできる機能なのですが、コイツの出来がなかなか素晴らしいのです。これまでいろんな開発環境を触ってきたのですが、ここまで簡単にエディタ上の表示を自在にカスタマイズできる環境は他に類がありません。

ということで調子に乗って自作のEditor拡張機能を書いて公開してみることにしました。まずは簡単なものからということで、シーン上に配置できる定規を作りました。


■機能
  • 原点からの距離(u)、高低差(u)、対象位置地面の水平方向傾き(度)を測定可能 ※1u=Unity上での長さの単位1とします
  • イメージを見ての通り全数値がエディタ上に表示されるので一目でわかる
  • Raycast飛ばしてるので確実に地面位置を基準にして判定してくれる、Raycastが外れても空中の座標がきちんと出る隙を生じぬ二段構え
  • 画面上の色/フォントを自由にインスペクタから変更可能
  • すべてEditorScript/Gizmoなので万が一何かの間違いでリリース版のシーンに残っていてもMesh Rendererが走って画面に表示されるという悲しい思いをしない
  • 操作は原点を選択してAdd Pointボタンを押して出てきた点を任意の位置に移動して配置するだけ
  • Clear Pointボタン付き
ひと通り基本的なのは揃えてみました。


次は高低差メッシュをTerrainの上に表示する機能とか作ってみたいっすね。

2012年5月4日金曜日

Unity の GUIStyle でデフォルトで指定できるスタイル一覧

今回は完全に自分用メモになってしまいますがご了承ください><

UnityのGUIStyleはname文字列を指定して生成する事が可能ですが、Unityがデフォルトで持っているGUIStyleの一覧を見つけたので列挙しておきます。
  • box
  • button
  • toggle
  • label
  • textField
  • textArea
  • window
  • horizontalSlider
  • horizontalSliderThumb
  • verticalSlider
  • verticalSliderThumb
  • horizontalScrollbar
  • horizontalScrollbarThumb
  • horizontalScrollbarLeftButton
  • horizontalScrollbarRightButton
  • verticalScrollbar
  • verticalScrollbarThumb
  • verticalScrollbarUpButton
  • verticalScrollbarDownButton
  • scrollView
大文字小文字は関係ないみたいです。たとえばboxのところをBoxと指定しても問題なくそのまま通ります。

参考URL: http://answers.unity3d.com/questions/9844/copypaste-guistyle-in-the-inspector.html
参考URL: http://unity3d.com/support/documentation/Components/gui-Customization

2012年4月22日日曜日

Unity Asset Serverを導入してみた

先日のiphone_dev_jp東京の勉強会での発表資料に書いた内容と同じなのですが、結局あの場では発表できませんでしたので、改めてUnity Asset Serverを触ってみた感想などを書いてみようかと思います。


■Unity Asset Serverって何?

Unity社が提供している、Unityのエディタと完全に統合されたバージョン管理システムです。
http://unity3d.com/unity/team/assetserver/
ソースコードだけではなく、プレファブやシーンを含めたUnityのプロジェクト全体のリソースを管理してくれます。Unityのエディタと統合されているため、Unityのエディタから一切外に出ることなくバージョン管理ができるというのが売りです。実はUnity Asset Serverは完全に普通のPostgresSQLのサーバーをそのまま利用しているだけになっていますので、SQLを経由してバージョン管理の履歴を操作したりも出来ます。


■Unity Asset Serverを使う理由は?

なんといっても以下の3つがUnity Asset Serverの魅力でしょう。
  • 導入するのが非常に簡単。サーバー側はインストーラーをぽちぽちするだけでWindows, Mac, Linuxどの環境でも一発です。クライアント側はUnityにそのまま付属されてくるためインストールなんぞ一切不要です。Team Licenseをアクティベーションしたらすぐに使えます。
  • 運用するのが非常に簡単。管理者側もユーザー側も、バージョン管理未経験の人でもUnityエディタのGUIを経由して誰でも簡単に使用することができます。
  • 動作がそこそこ高速。バックエンドがPostgresSQLなおかげだと思うのですが、LAN環境で最大10MB/s程度の速度でコミットしたりアップデートしたりできています。これはテクスチャや音楽、3Dモデルなどの巨大なバイナリファイルを大量に扱うゲーム開発においてはかなり重要です。

■でもお高いんでしょう?

はい。お一人様5万円となっております。

お一人様、5万円です。

マジです。

なかなかボッタクリ挑戦的な価格設定だと思います。


■よかったところ

実際に2ヶ月間ほど運用してみてよかったところはこんな感じです。
  • だれでも超簡単に使えます。とにかく超簡単。これはプログラムなんて全くわからないデザイナーさんや、バージョン管理未経験の人、はたまた入社2日目の人でもなんの問題もなく使えている事実から裏付けされています。Asset Server導入前はgitを使っていたのですが、GUIクライアント付きでもトラブルだらけの毎日でした。これがAsset Serverになるやいなや全く教育もトラブルシュートもしないまま一日80コミット以上をコンスタントに記録するような素晴らしいバージョン管理体制が構築できたのです。
  • Unityのプロジェクトをバージョン管理するとき固有で発生するトラブルが一切ありません。まぁ具体的には先日書いた記事の通り、metaファイルなんですけど。前にも書きましたが、とにかくトラブルが発生しづらいです。簡単で単純なので。

■いけてないところ

さてもちろん良いところがあれば悪いところもあるわけで。以下のような点が問題点としてあげられます。
  • 高い
  • 高い
  • 高い
  • 高い
  • バージョン管理に必須とも言える機能が大幅に欠落しています。Subversion以下程度の機能しかありません。
  • 具体的にはブランチがない、タグがない、外部ツールがないのでJenkinsみたいないUnity以外から触ろうとすると超面倒くさいかPostgreSQLに直接SQL発行するしかない、基本コミットとアップデートとlog見てrevertするぐらいしかできることがないです。
  • みんなが一番期待するであろう、シーンやプレファブのマージですが、出来ません。一切できません。したがって作業範囲が衝突した時のトラブルはSubversionやgitと何ら変わりません。むしろスクリプトのマージを自動解決してくれるぶん、gitやhgのほうが優れています。
  • Unityのプロジェクト固有の問題は一切ないのですが、一般的なバージョン管理システム的にありえないバグが時々(週に1度程度)発生します。
  • 具体的にはファイルを変更したのに変更差分が認識されない(特にスクリプトを外部ツールでマージした際に顕著に発生)、updateしたのにローカルのファイルが古いまま、Historyから復元しようとしたら復元元のディレクトリが無いとか言われて復元できなくて死亡して愚痴愚痴愚痴愚痴愚痴...
  • 大人数で使うことを開発元が想定していないフシが多々あって、一番わかり易い例が最大同時接続数。これ最初の設定だと20人が限界です。PostgresのデフォルトがTCP接続40本までで、Asset Server Clientは1クライアントあたり2本TCPを貼るので。更に悪いことにこの設定を変更するにはPostgresSQLの設定ファイルを自分で操作する必要があります。簡単だからという理由で導入してここで躓いたチームは地獄を見る(むしろほぼ解決不可能になる)ことになります。
  • ところどころ完成度の低い機能があったりします。例えば既存リポジトリのコピーが可能なんですが、誰か一人でもどこかのリポジトリにクライアントが接続していたらコピーが出来ないと言われてしまいます。・・・えーと、全員帰った後にコピーしてくださいってことでしょうか><

■結論

Unity Asset Serverは、状況次第では非常に強力な選択肢になりえます。例えばチームメンバーのほとんどがバージョン管理システムを使ったことがないとか、グラフィックやサウンド担当の人が多くて彼らがSubversionやgitを覚えるのは不可能というとき、社内でSubversionやgitのサーバーを運用するノウハウがない少人数のチームのとき。こういう時にはAsset Serverの導入しさえすれば誰でも使える簡単さが大いに役立ちます。

しかしながらこの内容で1ユーザー5万円という値段はどう考えても暴利と言わざるを得ません。またできることが浅く、機能が少なすぎる弊害が簡単さによる生産性向上度をだんだん上回っていきます。とくにJenkinsと組み合わせる際の相性の悪さが辛いです。シーンやプレファブのマージができるのであればまだ5万円の価値はあったのですが・・・ということで、すでに他のバージョン管理システムを使えているチームでしたら、ぶっちゃけそのバージョン管理システムを使ったほうが良いと思います。


■こぼれ話

Unity Asia Bootcamp Tour東京で聞いた話など。まずGREE(というか@splhackさんの部署)はバージョン管理にgithubを使っているそうです。gitでは無理だと思っていたのですが、チーム全体の習熟度が高ければ問題なく回せるものなのかと感動しました。それからUnity Japanの大前さんにUnity Asset Serverに関する不満を申し上げたところ、やはりUnity側でもそのあたりは問題点として認識されているとのことでした。改善に期待するしかないですね><

2012年4月15日日曜日

iphone_dev_jp 東京iPhone/Mac勉強会でしゃべってきた & 反省

昨日開催されましたiphone_dev_jp 東京iPhone/Mac勉強会で1セッションほどお話しさせて頂きました。
http://atnd.org/events/26946

当日の様子がニコ生で配信されていて、現在タイムシフトで視聴することができます。一週間視聴できるので、4/20までですかね。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv88663921

このタイムシフト視聴であとから録画されたプレゼンが見られるというのが実に素晴らしくて、具体的には以下のようなご利益があるわけです。
  • 遠隔地の人(今回は大阪の人)が同時に勉強会に参加できる
  • 参加できなかった人があとから当日の雰囲気を見るのに使える
  • 発表者があとから自分のプレゼンを見て反省するのに使える
主催していただいた岸川さん、機材を準備していただいたshachiさんをはじめ運営の方々、ありがとうございます!この仕組が他の勉強会でも流行ればなぁとか思ってます。(自分で主催する気がなくてすんません><)

さてここからは反省会です。タイムシフトのお陰で普段できない「自分のプレゼンはどんな具合だったか」をあとから客観的に見直すことができるので、これは大いに捗るぞと思いちょっと見てみました。2時間30分ちょいぐらいから出てくる一番煩いのが私なのですが。

うん。これはひどい><
ともかく、悪かったところとまぁ良かったんじゃないってところを列挙してみます。
  • 喋るの早すぎ。テンションが上がると更に早くなって困る。
  • 落ち着きなさすぎ。動きがなさすぎるのもつまらないので動くの自体は良いと思っているけれども、動きに変な癖があってそれが煩い。
  • プレゼンの資料で前提知識というか説明が抜け落ちている箇所が多々ある。急ぎで作ったBlocksの資料とかが顕著で、なぜ最初にアプリをクラッシュさせてるのとか説明がない。唐突すぎる。
  • 超テンションで超フランクにやったおかげかツッコミがいただけた、ネタ議論っぽくなったのはすごく良かった。だが、うまく広げられてないのがもったいない。テンパりすぎ。
逆にプレゼンが非常にうまかったsonsonさんやfladdictさんのプレゼンを見て、自分のプレゼンと比較して気づいたところを列挙してみます。
  • 発表に安心感というか安定感というか落ち着きがある。このあたりは場慣れしていきたい。
  • 図の使い方、図による説明の仕方が上手い。直前まで作っていたとか手書きで仕上げたのはやっぱダメですね><
  • デモの回数・実施方法が適切。最もキモとなる1回か2回程度に抑え、あまり資料から離れないため、流れが中断されない。ちょっと自分のプレゼンはコードとデモに逃げすぎたため流れが悪くなっていた。必要であればコードは資料の方に書いておいて流れを切らないようにする(要するに手抜き資料を作ってはならない)

あとはこれを踏まえてどんどん場数を踏んで上達していきたいですね。ということでiOSの勉強会とかで発表者募集している方がいらっしゃいましたら是非宜しければ喋らせてください!

2012年3月17日土曜日

非同期で動作する OCUnit (SenTestingKit) を書いてみた

非同期のテストができないのでGHUnitを使っていたのですが、やっぱりCmd+U一発で単体テストが走る便利さがいいなーと思い、ためしにSenTestingKitで非同期のテストができないかやってみたらできちゃったので公開します。

https://github.com/akisute/SenAsyncTestCase

ライセンスはMITライセンスとします。

使い方とか例とかはREADMEを見たりテストケースを見てみたりしていただければ一発でわかるかと思います。あ、もちろんSenTestingKit.frameworkが必要ですよ。