2010年2月28日日曜日

Sphinx の Blogger 原稿用拡張を作ってみました

Bloggerの原稿をいちいち手で書くのが面倒だったので(特にリストとかpreとか)、Sphinxを使ってBloggerの原稿を書く拡張を作ってみることにしました。
参考にしたページはこちら。
http://sphinx.shibu.jp/


■サンプルとダウンロード

githubにアップしてみましたので、こちらからご利用いただけます。
http://github.com/akisute/sphinx_rst2blogger

実際に変換させてみたサンプルをこちらに用意してみました。
http://gist.github.com/317478


■設定

完全に私の個人使用向けになっているので、そのままではたぶん使いにくいと思います。まずはMakefileの以下の部分をご自身の環境に合わせて書き換えてください。
blogger:
$(SPHINXBUILD) -b blogger $(ALLSPHINXOPTS) $(BUILDDIR)/blogger
mate $(BUILDDIR)/blogger/draft.txt
@echo
@echo "Build finished. The draft pages are in $(BUILDDIR)/blogger."
今私は mate コマンドを使って結果をTextMateに表示するようにしていますが、これはTextMateがないと使えないので適当に消すなり pbcopy に書き直すなりすると幸せになれます。

また、Blogger側の以下の設定を有効にしてください。



■実際に使ってみる

使用方法はとっても簡単です。以下のコマンドをシェルから実行してください。
make blogger
make.batは全く操作していないのでWindowsの人はごめんなさい。たぶん使えません><

また、100%完璧な変換はできておらず、主にpreとかtitleの箇所で手動微調整が必要になります。まぁおおよそ上手くやってくれればいいや、という考えです。


■おまけ:Sphinxの拡張機能でカスタムのビルダーを作る方法

拡張機能の作り方自体は以下のページのやり方に沿えば楽勝です。
http://sphinx.shibu.jp/extensions.html
ですが、肝心のビルダーを作るのはかなり苦労しました。

ビルダーの作り方ですが、一から手で書くと挫折するので、もともとSphinxに付いているビルダーをまるごとコピーしてそれを修正するようにすると比較的楽でした。リファレンスとかドキュメントとかないので、ソース見て、 visit_hogehoge とか depart_hogehoge とか書いてあるところを適当に修正してみたら動いた、って感じです。 TextBuilder を元にすると書きやすかったです。 HTMLBuilder はdocutilの機能を拡張しているためdocutilがわからないとさっぱり分かりません。

Sphinx を用いて、 reST の文章を Blogger の原稿に変換する

改良版@2010/02/28 18:08

BPStudy #30 にてSphinx講座があったので、早速それを生かしてreSTでBlogger向けの原稿を作ってみることにします。


■見出しのテスト

Hello world!
foo bar
改行のテスト

段落のテスト

それではインラインマークアップのテストをしてみましょう。 強調強い強調code sample(): print sample 。いかがかな?

リンクのテスト リンクの末尾には必ず_を付ける必要があります。


■さらにもう一つ見出し
  • ul 1
  • ul 2
  • ul 3
    ul 3 continues
  1. ol 1
    1. ol 1-1
    2. ol 1-2
  2. ol 2
    ol 2 continues
    ol 2 continues again
  3. ol 3
番号リストの後に普通のパラグラフを入れてみるとどうなるか
定義リスト
定義リストをつくるにはインデントを頭に付けるなんか定義リストの作り方がおかしいって怒られた
どうすればいい?
しらんがな
どうするもこうするも
/** This is the pre message*/
def pre(self, message):
print 'this is the pre message'
だいたいうまくいっているようです。 okay fine.

Razor Orochi を Mac 用の無線ゲーミングマウスとして使ってみる



自宅のマウスを無線化したくなったので、Macでも左利きでも使える無線マウスを探してみたところ、 Razor Orochi という製品が見つかったので試してみることにしました。


■諸君 私はマウスが好きだ
「そもそもMacで無線マウスならMagic Mouseを使っておけばいいだろう」と皆様お考えであろうと思うのですが、残念ながら以下のような理由により私はMagic Mouseに満足できません。
  • Boot CampしたWindowsでの動作がイマイチ。基本的にMac専用。
  • ボタンがないためゲーミングで使用できない。右クリックすら怪しい。
  • 薄すぎ小さすぎて手に収まらない。
仕方がないのでその他の無線マウス製品を探してみたのですが、なんと以下の条件にマッチするマウスが世界中探しても一つもないのです!
  • 左利きなので、左右対称デザインであること
  • ゲーミングに使用するため、最低でも5ボタン付いていること
  • ゲーミングに使用するため、ホイールはクリック感があること(武器切り替えの時にクリック感のないホイールはまるで使えません)
  • 可能な限り大きく手のひらに収まるサイズであること、モバイルサイズはダメ
特に条件が厳しいのが「左右対称デザインであること」で、まぁ何処の会社も無線マウスは右手で持つものだと言わんばかりに大きく左にひねくれさせ放題ひねくれさせてくれやがりまして、まるで選択肢がないのです。あきらめかけていたときにようやく海外のサイトでこのRazor Orochiを見つけました。


■Razor Orochiって?
ゲーミング用製品で有名なRazor社の製作した世界初のBluetoothモバイルゲーミングマウスです。詳細はこちらのページをご覧になってください。

どうも日本国内では正式に流通していないようで、そもそも日本語版のRazor社の公式ページには名前すらありません。Razor社の通販ページから直接通販して買うしかありませんでした。送料込みで100ドルぐらいです。

おそらく日本国内でこんなへんぴなマウスをわざわざMacで使っているのは私ぐらいなものでしょう><


■設定してみる
最初に重要なことですが、Macだけで使用したいと思っていても、Razor Orochiの設定にはWindowsが絶対必須です。Mac版のドライバも用意されていますが、残念ながらMac版のドライバはOrochi本体のメモリに設定を書き込むことができず、またボタン配置を変更したりもできないため、全く役に立ちません。極めつけに有線モードでなければ設定できず、有線から無線に切り替えると設定がすべてリセットされるため、タダのお荷物です。USB Overdriveを代わりに使うことを強くお勧めいたします。

また、Razor Orochi ファームウェアの更新にもWindowsが必須です。ファームウェアの更新ですが、これが大変重要で、ファームウェアを更新しないとこのマウスはまるで役に立ちません。論より証拠、以下の図を見てください。



これはRazor Orochi farmware version 1.02の状態でお絵かきソフトで線を引いてみた図なのですが、見ての通り赤い線の部分がポインタ飛びを起こしています。高速で引いた線、水平垂直な線は比較的綺麗ですが、斜めにゆっくり動かすとすさまじい勢いでポインタが飛んで使い物になりません。farmware version 1.06にすると多少改善しますので、まず何はなくともファームウェアを更新する必要があります。

ということで、まずはWindowsを起動してファームウェアを更新し、それから設定を行います。私は左利きなので、サイドボタンの設定を変更する必要があります。初期設定では4,5が戻る/進むになっていますが、これを6,7と入れ替えてやります。こうすることで、左手の親指でマウスボタン4,5が押せるようになります。右利きの方はそのままの設定で十分使えると思います。


■使ってみる
良い点はきちんと5ボタン使える左右対称デザインで、しかもモバイルサイズながら十分な大きさがあり、手にフィットするところです。小指がマウスに乗っからないので若干小さいですが、この程度なら十分使えます。重さは結構ありますがすぐ慣れました。精度も、大きくマウスを振り回し続けている間は非常に良いです。Microsoft IntelliMouse Opticalとほとんど変わりません。

悪い点はなんと言ってもポインタが飛びます。このRazor 3G レーザーセンサー、低速時の挙動が最悪です。steelseries 4HDをマウスパッドにしているからわざと相性悪くしているのかと思って別のマウスパッドを使ってみたり直接机で動かしたりしてみましたが、やっぱりダメです。ファームウェア1.06で多少良くなりますが、スナイパーの方や細かい線を書くお仕事の方には絶対にお勧めしません。このセンサーの問題は有線モードにしても解決しません。

それからもう一つ悪い点として、スリープ状態からの起き上がりが非常に遅いです。5秒休めておいてから急にマウスを動かすと最初の1ストロークが完全に無視されます。最悪です。Magic Mouseは起き上がりが非常に早いのでそんなものなのかと思って買ってみましたが、なるほどアレはAppleのMac専用チートだったわけですねorz


■まとめ
まだ無線マウスは使い物にならないというのが正直な感想です。以前、ゲーミングデバイスを開発してらっしゃるSteelSeries社の方に無線マウスは作らないのかと質問してみたのですが、そのときに得た答えが「まだ現在の技術では無線マウスは使い物にならない」というものでした。なるほど納得です。

しかしながら全く使えないのかというとそうでもなくて、線が無くなったおかげで確かに机が広く使えて助かってます。私が最近プレイしているHeroes of NewerthのようなRTSゲームや、DiabloみたいなRPGスタイルのゲームであれば、常にマウスを大きく動かすためほとんど問題のない操作感になります。

逆にスナイパースタイルのFPSをプレイするのには全く向きません。日常使いにもちょっと不満があります。たいていキーボードを触っているので、ちょっとマウスをさわりに行くと遅くてイラッ。

2010年2月20日土曜日

hg clone で巨大なリポジトリを取得するときは --debug オプションが便利

参考にしたページはこちら。
http://mercurial.selenic.com/wiki/Clone

mercurial hgを使っていると、特にバイナリでサイズの大きいファイルを頻繁に変更するようなリポジトリ(たとえばFlashとかflaとかflaとか)はすぐにサイズが肥大化して、cloneに時間がかかるようになってしまいます。このような巨大リポジトリのcloneの進捗状況を表示できないかと思い調べてみました。

結論から言いますと、今のところそのようなコマンドは用意されていないようです。そこで代わりに--debugオプションをつけて実行するとよいと公式ページに説明がありました。
> hg clone --debug http://www.selenic.com/repo/hello my-hello
using http://www.selenic.com/repo/hello
sending between command
sending heads command
requesting all changes
sending capabilities command
capabilities: unbundle=HG10GZ,HG10BZ,HG10UN branchmap lookup changegroupsubset
sending changegroupsubset command
adding changesets
add changeset 0a04b987be5a
add changeset 82e55d328c8c
adding manifests
adding file changes
adding Makefile revisions
adding hello.c revisions
added 2 changesets with 2 changes to 2 files
updating the branch cache
updating to branch default
resolving manifests
overwrite False partial False
ancestor 000000000000 local 000000000000+ remote 82e55d328c8c
Makefile: remote created -> g
hello.c: remote created -> g
getting Makefile
getting hello.c
2 files updated, 0 files merged, 0 files removed, 0 files unresolved
全体の進捗がわからないのでいまいちですが、何も表示されないよりは格段に良くなりました!

2010年2月15日月曜日

Flash の SWC は使ってはいけない

タイトルからしてなかなかひどいですが、調査結果もなかなかひどいです。

■結論:fl.controls(最初からFlashに付属しているコンポーネント)を含むSWCを作ると正しく読み込まれない
まずはこちらに検証用のプロジェクトを用意しましたので、ご覧になってみてください。
package {
import flash.display.MovieClip;

public dynamic class Abesi extends MovieClip
{
public function Abesi() {
trace("abesi");
trace(this.button, this.textArea);
}
}
}
package {
import flash.display.MovieClip;

public dynamic class Hidebu extends MovieClip
{
public function Hidebu() {
trace("hidebu");
trace(this.button, this.textArea);
}
}
}
とまぁ、なんの変哲もないタダのFlashコードをswcとして出力し、TestMainの中でnewして出力しているだけなのですが、なんとswcに書き出すタイミングに応じて確実にエラーになって落ちるというひどい問題があるようなのです。


■検証結果
以下のスプレッドシートにまとめてみました。
http://spreadsheets.google.com/ccc?key=0AoXhhCSOuqOtdE5rNy1wc2N2Z2JuV1NPUFBjdlRNeHc



たぶん私の書き出し方に何か問題があるのだろうとは思っているのですが、何処を見てもそれに関する情報が見あたらなかったので解決できず、結局swcの使用はあきらめることにしました><

2010年2月8日月曜日

ActionScript 3 の flash.net.Loader が読み込んだ MovieClip の挙動がローカルファイルとリモートファイルで変わるみたいです

flash.net.Loaderを用いて、リモートサーバーからswfファイルをロードし、画面に表示するようなアプリを書いていたのですが、そのときふとしたことから以下のような問題に気づきました。


■前提条件
仮に以下のような条件があるとします。
  • main.swfとresource.swfがあって、main.swfはflash.net.Loaderクラスを用いてresource.swfをロードしてくるものとする。
    var loader:Loader = new Loader();
    loader.load(new URLRequest("http://akisute.com/static/swf/sample.swf"); //リモートサーバーからロード
    loader.load(new URLRequest("../swf/sample.swf"); //ローカルファイルからロード
  • ロードしてきたswfは、以下のコードでloader.loaderInfo.contentから取り出して、MovieClipとして処理する。Loaderは破棄する。
    function onComplete(event:Event):void {
    var loaderInfo:LoaderInfo = event.target as LoaderInfo;
    var content:MovieClip = loaderInfo.content as MovieClip;
    var mc:MovieClip = content.getChildAt(0) as MovieClip;
    }
  • ロードしてきたswf(以下resourceと呼称)には合計200フレームのタイムラインがあり、1から100フレーム目までにleftというラベルがついて左向きのデータが、101から200フレーム目までにrightというラベルがついて右向きのデータが格納されている。1から100フレーム目までに右向きのデータは存在しない。その逆もしかり。


■問題
  • 対象のファイルresource.swfを、ファイルシステムからロードしたときは、なんの問題もなくラベルleftとrightを入れ替えることができる。
  • 対象のファイルresource.swfを、httpでリモートサーバーからロードしたときは、leftとrightを入れ替えた瞬間に、resourceのアニメーションがバグる。stop()やgotoAndPlay()などの命令を無視した動きをする。
  • ローカルファイルとリモートサーバー、どちらのresource.swfも完全に同一のファイル。ファイルサイズもタイムスタンプもsha1ハッシュも完全に一致。
・・・なにこれ。最初に見かけたときはAdobe焼き討ちじゃコラと思ったものです。


■調査:取ってきたswfをdescribeTypeしてみる
愚痴っても仕方がないので調査します。まずは取ってきたswfに対して、flash.util.describeType()を実行し、オブジェクトダンプしたXMLを見てみます。するとローカルファイルから取ってきた場合とリモートサーバーから取ってきた場合で、以下のような違い(diff)がある事が分かりました。
1c1
< ## LOCAL ##
---
> ## REMOTE ##
5,6c5
< <type name="sample_fla::left_33" base="flash.display::MovieClip" isDynamic="true" isFinal=&quot;false" isStatic="false">
< <extendsClass type="flash.display::MovieClip"/>
---
> <type name="flash.display::MovieClip" base="flash.display::Sprite" isDynamic="true" isFinal="false" isStatic="false">
15,18d13
< <variable name="leftArm" type="flash.display::MovieClip"/>
< <variable name="leftLeg" type="flash.display::MovieClip"/>
< <variable name="leftHead" type="flash.display::MovieClip"/>
< <variable name="leftBody" type="flash.display::MovieClip"/>
diffなのでちょっとわかりにくいかもしれませんが、よく見ると以下のような差異があることが分かります。
  • LOCALにはきちんとしたクラス名がついており、MovieClipのサブクラスになっている
  • LOCALにはプロパティ情報がきちんと残されている
  • REMOTEはタダのMovieClipクラスになっており、プロパティも一切無い
つまり、全く同一のファイルをロードしているにもかかわらず、flash.net.Loaderは、ローカルファイルからロードするかリモートサーバーからロードするかによって生成するMovieClipオブジェクトを変化させているということがわかりました。

どうしてこのようなことをになっているのか少し考えてみたのですが、おそらくセキュリティ要件の問題ではないかと言う結論に至りました。というのも見ての通り、ローカルファイルから読み込んだswfをdescribeTypeすると、クラス名としてファイル名とシンボル名がついてしまっていて、これを悪用することができるのではないかと危惧したのではと。

■対応:しかしさらに泥沼
クラス情報が欠落してMovieClipになってしまっているのが問題だとすれば、読み込まれる側のresource.swfのすべてのシンボルを「アクションスクリプトに書き出し」して、きちんとクラスとして定義すれば、問題が解決するのではないかと考えました。

ということで、早速試して見たところ・・・
TypeError: Error #1034: 強制型変換に失敗しました。flash.display::MovieClip@677b34c1
を rightArm に変換できません。

at flash.display::MovieClip/gotoAndPlay()
at com.akisute::Main/onLoadCompleted()
at flash.events::EventDispatcher/dispatchEventFunction()
at flash.events::EventDispatcher/dispatchEvent()
at flash.net::URLLoader/onComplete()
・・・bullshit。ジョブズがどうしてあんなにFlashを毛嫌いするのか分かった気がします(絶対違)。

まぁスタックトレースが出るようになってくれたので、なんとかなりそうです。さっきまではスタックトレースすら出さずに勝手にバグを出してくれやがってたので大変困っていました。まったく、これ読んで出直せ、Adobe。
Errors should never pass silently.


■考察:どうしてこうなるのか
さらに考えてみます。一見さっきのスタックトレースはロードに失敗してバグが発生している用に思われますが、実際にエラーを吐いているのはonLoadCompletedの中のgotoAndPlayです。そう、ロードが完了した瞬間にgotoAndPlay("right")を実行しているのですが、そこでエラーが発生しているのです。

ここでちょっと仮説を立ててみます。
  • ロードが完了された瞬間のresourceのcurrentFrameは1、つまりleftである。このとき、right側のパーツは一切読み込まれていない(nullである)。
  • gotoAndPlay("right")を実行すると、おそらくロードが完了しているMovieClip自身がタイムラインに従って101フレーム目以降の内部構造を補完しようとする。すなわち、right側のパーツ(MovieClipとかShapeとか)をどっからか取ってきてセットし、left側のパーツをnullにセットしようとする。ここまでの動きはデバッガを使って確認できました。
  • このとき、先ほどのflash.net.Loaderは完全な情報を持っていたのできちんとMovieClipを作ることができた(left側のパーツをセットできた)が、MovieClip自身にはその情報がないので、right側のパーツをセットしようとしてタダのMovieClipをrightArmクラスの変数にセットしようとし、キャストに失敗して落ちている。
・・・長くてすみません><
要するに、ローカルファイルからロードし生成されたMovieClipはデータを完全に保有しているのでMovieClip自身でnullフレームを埋めることができるが、リモートサーバーからロードしてきたswfから生成されたMovieClipは生成時にLoaderクラスによってデータを欠落させられているので、自力でnullフレームを埋めることができないのではないかと考えたのです。


■解決策:外部ロードするswfは、絶対に空のフレームを作るな
そこで以下のような対応をしてみました。
  • leftラベルの箇所にもright側のパーツを配置する。ただし見えては困るので、透明にして配置する。
  • 同様に、rightラベルの箇所にもleft側のパーツを配置する。
  • こうすることで、最初からすべてのフレームのデータがLoaderクラスによって読み込まれ、 nullフレームがないのでタイムラインがどのように動いても一度ロードされたデータが欠落することがない。従って問題なく動作する。
はたしてこの方法が功を奏し、見事に動作するようになりました!


■というのを
@moriyoshiさんから教えて貰いました。ありがとうございます!
・・・というか、なんでFlash使いでもないのにこんな詳しいんですか><

Mercurial と git の branch にまつわるちょっとした tips 3選

3選とか言ってますが大した内容ではございません>< すみませんすみません><


■1:gitのbranchは跡形もなく消せる
ほとんど常識ですが、以下のコマンドでgitのbranchは消せます。
git branch -D
このコマンドを実行すれば、たとえHEADに対してマージされていなくてもそのままブランチを消すことができます。ということで、ちょっとしたテストコードなどはブランチを切ってそこで実験し、後からブランチごとたたき落とす運用が可能です。

余談ですが、gitのbranchはSubversionと使い勝手や実装が似ている感じがします。Subversionのbranchもタダのディレクトリコピーなので、好き勝手に作って消してが可能ですから。


■2:Mercurialのbranchは基本消せない、「未使用」か「クローズ」にはできる
問題はここから。Mercurialのbranchは、基本的に完全に跡形もなく削除することができません。また、マージしていないブランチがあるとpushの際に怒られます。そのため、ちょっとしたテストコードをブランチ切ってそこで作成し、いざいらなくなったので削除しようと思うとえらい大変なことになります。

一応、ブランチを「クローズ」するコマンドを使うことで常用範囲内からは消す事が可能ですが、完全に情報が消えたわけではないのでリポジトリのサイズは小さくなりません。ゴミが溜まります。もしMercurialでテストコードを管理しようと思うならば、branchを切るのではなくリポジトリごとcloneしてそちらでテストする運用にすればよいです。


■3:Mercurialのbranchに数字で名前を付けてはならない
gitと違ってMercurialのリビジョンには、簡便のため、リビジョンのハッシュIDの他にリビジョン番号が1番から採番されるようになっています。で、各種操作の際に、このリビジョン番号を代わりに指定して実行することが可能です。

ここまではOK。

問題はbranchに数字の名前が付けられることで、もしbranchに数字の名前を付けてしまった場合、Mercurialはその数字をリビジョン番号として解釈してしまい、ブランチ名指定の処理ができなくなってしまいます。
hg branch 255
hg commit -m "created branch 255 for ticket #255"
hg update 255
# ブランチ255ではなくリビジョン番号255番に対してアップデートしようとする・・・
ただそれだけなのですが、チケットシステムなどと連携しているとよくチケット名でブランチを切る事があると思いますので、そのような際にはticket255などという風に指定するほうがよいかと思います。

2010年2月7日日曜日

Mercurial の、 hg revert / hg rollback / hg backout の使い分け

以前からgitを使っていたのですが、最近は職場のバージョン管理システムがMercurial hg になっているので、もっぱらhgばかり使っています。ということで、いくつか覚えたhgネタ。

Mercurialやgitに限らず、いかなるバージョン管理システムを使用していても、人間が使う以上運用中にミスが発生することは避けられません。今回はMercurial使用中に間違ったコミットやプッシュを行ってしまった際の対処法を調べてみました。

参考文献はこちら。
4798021741入門Mercurial Linux/Windows対応
秀和システム 2009-01

by G-Tools


間違いを修正するためのコマンドは、大きく分けて以下の3つがあります。
  • hg revert
  • hg rollback
  • hg backout
またコマンドを用いて修正する意外にも、ローカル作業する際に作業用リポジトリを別に作って、問題に気づいたらリポジトリごと削除するという運用もありますが、今回は説明を省きます。


■hg revert
適用可能なのは「ローカルのリポジトリ上で、コミットをする前に問題に気づいたとき」。
作業中にちょっと間違った際など、ファイル単位でコミット前の状態(parentの状態)に戻すことができ大変便利です。コミットしてしまった場合は、次のhg rollbackを使用します。


■hg rollback
適用可能なのは「ローカルのリポジトリ上で、コミットをした直後に問題に気づいたとき」。
直前の1回分だけ、commitを取り消すことができます。マージ作業だろうがなんだろうが跡形もなく消してくれるため、後から見ても痕跡がなく綺麗です。操作も簡単で安全なため、これが使用可能なときはこちらを使用すると便利です。

一応、直前の1回だけならリモートの共有リポジトリへのpushも取り消すことができるのですが、これは後述の理由からお勧めしません。一度リモートにpushしてしまったら、次のhg backoutを使って取り消すことになります。


■hg backout
適用可能なのは「ローカルのリポジトリ上で、複数回コミットした後にに問題に気づいたとき」か、または「リモートの共有リポジトリにプッシュしてしまった後に問題に気づいたとき」。
どうしようもなくなってしまったときの最後の手段がこれ。指定したリビジョンのcommitの内容を完全に打ち消す新しいリビジョンを作ってくれます。あとは、手動でこの自動で作られたリビジョンを元のリビジョンにmergeしてcommitすることで、いかなる問題であろうとも無理矢理打ち消す事が可能になります。

もっぱら間違ってプッシュしてしまった際に使用します。
一応hg rollbackでも直前のpushを取り消すことが可能ですが、一度pushされてしまった内容はどこかの誰かのリポジトリにpullされてしまっている可能性があり、そうなると共有リポジトリだけをrollbackしても効果がありません。(このように、間違いも分散して広まってしまうのが分散バージョン管理の恐ろしいところ)

このようなときは、hg backoutで修正リビジョンを作りマージしたあと、再度共有リポジトリにpushすれば、他の誰かのリポジトリに問題が取り込まれてしまっていても次のpullで無事修正されます。