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2009年8月7日金曜日

cocos2d for iPhone Project Template v0.8 真似して作ってみました



cocos2d導入キット(http://d.hatena.ne.jp/Seasons/20090511/1241990196)としてid:Seasonsさんが公開されているキットを元に、私もcocos2d用のプロジェクトテンプレートを作ってみることにしました。id:Seasonsさん、すばらしいキットをありがとうございます!

今回の作業にあたり参考にしたページはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/griffin-stewie/20090315/p1

作成したテンプレートはgitに公開いたしましたので、よろしければ使ってみてください。
http://github.com/akisute/cocos2d-xcode-template/tree/master


■インストール方法
downloadタブから0.8をダウンロードしてきて、解凍したファイルを以下のパスに配置してください。
~/Library/Application Support/Developer/Shared/Xcode/Project Templates
配置後、.gitと.gitignoreファイルを削除してください。削除しないと後からテンプレを使って新しいプロジェクトを作ったときに、これらのファイルがコピーされてしまいgitを使おうとしたときに問題が発生する可能性があります。


■テンプレートの内容
id:Seasonsさんが公開されている0.8beta用のテンプレートを元に、一部自分の気になった箇所を自分好みに修正しました。また、使用するcocos2dのバージョンを0.8betaから0.8リリース版に変更しました。一応ビルドして画面が出るところまでは確認しています。ただし、全機能をテストしたわけではないので、一部不具合があるかもしれません!
また注意点として、簡素化のため元のcocos2dや外部ライブラリに付随していたREADMEやドキュメント、LICENSEファイルなどをすべて削除してしまっています。おそらくは大丈夫だと思いますが、ライセンス的に問題が発生するかもしれません。大変申し訳ありませんが、このテンプレートを利用した際に生じる一切の不具合について当方では責任を負いきれませんのでご了承ください。


■id:Seasonsさんのテンプレートから変更したところ一覧
  1. 使用するcocos2dのバージョンを0.8リリース版にした。
  2. プロジェクトのグループ構成およびディレクトリ構成を変更した。この変更により、本来システムが利用する/Developer/Platforms/iPhoneOS.platform/Developer/Library/Xcode/Project Templates/Application以下ではなく、ユーザーのライブラリである~/Library/Application Support/Developer/Shared/Xcode/Project Templates以下にテンプレートを配置しても動作するようになった。
  3. MenuSceneとGameSceneが最初のテンプレとして用意されていたのを統廃合し、MainSceneひとつだけにした。
  4. ビルドの設定を必要に応じて変更し、またGCC_PREPROCESSOR_DEFINITIONSにDEBUGを追加した。これにより最初からデバッグビルド時にCCLOGマクロが正しく機能する。
  5. ソースコードのインデントがまちまちになっていたのを、すべてApple式のインデントに修正。
  6. ソースコード中から日本語コメントをすべて除去し英語コメントに置換。
  7. 一部使用されていたdepreciatedメソッドを除去。[[Director sharedDirector ] setDeviceOrientation:CCDeviceOrientationLandscapeRight];を使うようにした。


■思わぬ収穫
この作業によってXcodeの仕組みとテンプレートの作り方、ビルドの仕方などにかなり詳しくなることができました。たとえば・・・
  • Xcodeのテンプレートファイルは単なる普通のXcodeプロジェクトと何ら変わらない。そのままビルドして実行することもできる。
    唯一異なる点が、xcodeprojバンドルの中に、TemplateIcon.icnsとTemplateInfo.plistというファイルが存在し、これらを変更することでテンプレートとしての設定を変更することが出来る点。
  • libhogehoge.a(静的ライブラリ?)の作り方。ターゲットに新規ターゲットを追加して、必要なソースをぽいぽい投げ込むだけ。antでbuild.xmlを書くより簡単。
  • ___PROJECTNAMEASIDENTIFIER___.pchの配置パスを変更したときは、ターゲットのビルド設定のPrefix Headerの値を書き換える必要がある
  • 同様に、___PROJECTNAMEASIDENTIFIER___-Info.plistのパスを変更したときも、ターゲットのビルド設定のInfo.plistファイルの値を書き換える必要がある
  • main.mは何処に置いておいても大丈夫らしい

ということで、Xcodeプロジェクトのテンプレートを作成するのは凄く勉強になります。皆さんも一度自分好みのテンプレートを作成してみてはいかがでしょうか?

2009年6月26日金曜日

Xcodeのテンプレートを作成する方法

Xcodeにデフォルトで付随しているテンプレートでは満足出来なくなってきたため、デフォルトのテンプレートを改造して自分用の新規ファイル作成テンプレートを作ることにしました。
参考文献はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/griffin-stewie/20090315/p1


■デフォルトのテンプレートのあるパス
デフォルトのiPhone SDK用のテンプレートは以下のパスにあります。
/Developer/Platforms/iPhoneOS.platform/Developer/Library/Xcode/
中を見ると、
akisute Xcode$ pwd
/Developer/Platforms/iPhoneOS.platform/Developer/Library/Xcode
akisute Xcode$ tree -L 1
.
|-- File Templates
|-- Plug-ins
|-- Project Templates
|-- Specifications
`-- Target Templates

5 directories, 0 files
このようにファイル用のテンプレートとかプロジェクト用のテンプレートなどが用意されています。

■自分で作成したテンプレートを置くパス
自分で作成したテンプレートは、以下のパスに配置するとXcodeが認識してくれます。
~/Library/Application Support/Developer/Shared/Xcode/


■テンプレートの書き方
まずは元となるファイルをデフォルトのテンプレートのあるパスからコピーしてきます。今回はファイルのテンプレートを操作したいので、File Templatesディレクトリを丸ごとコピーします。
akisute Xcode$ cp -r File\ Templates/  ~/Library/Application\ Support/Developer/Shared/Xcode/
コピーしたテンプレートを修正します。テンプレートの構成は以下のようになっています。
File Templates
`-- Cocoa Touch Class
    `-- Objective-C class
        |-- NSObject subclass.pbfiletemplate
        |   |-- TemplateInfo.plist
        |   |-- class.h
        |   `-- class.m
        |-- TemplateChooser.plist
        |-- UITableViewCell subclass.pbfiletemplate
        |   |-- TemplateInfo.plist
        |   |-- class.h
        |   `-- class.m
        |-- UITableViewController subclass.pbfiletemplate
        |   |-- TemplateInfo.plist
        |   |-- class.h
        |   `-- class.m
        `-- UIView subclass.pbfiletemplate
            |-- TemplateInfo.plist
            |-- class.h
            `-- class.m
Cocoa Touch ClassディレクトリとObjective-C classディレクトリが階層構造になっており、その下のHogehoge.pbfiletemplateが実際のテンプレートになります。中のclass.hとclass.mを書き換えることで、テンプレートの内容を変更できます。

論より証拠、実際にやってみます。さっきの構造をXcodeに読み込ませると、以下の図のようになります。


それぞれの要素がどの位置に対応しているかがわかります。

実際にテンプレートを編集するときは、class.hとclass.mの内容を適当なテキストエディタで編集します。このとき、«YEAR»や«DATE»のような特定の文字列は自動的に置換されます。iPhone SDK付属のテンプレートを参考にしてみてください。


■余談:«»はどうやって出力する?
基本コピペすれば問題ないですが、自分で入力する場合は、
・JIS配列のキーボードの時は、Option + [とOption + ]で入力できます。
・ASCII配列のキーボードの時は、Option + \とOption + |で入力できます。