list = [{'no':1, 'name':'akisute'}, {'no':2, 'name':'abesi'}, {'no':3, 'name':'hidebu'}] maxNo = max(list, key=lambda x:x['no'])こんな感じでリストに含まれるオブジェクトの最大値を簡単に取り出せたりするのですが、Objective-Cでもできないかと思い調べてみました。ですが、NSArray自体にはそのようなメソッドが用意されていません。ひょっとして出来ないのかと思っていたら、ちょっと面白い方法で集計関数のようなものが実装されていることがわかりました。
Objective-CにはKey-Value Codingという概念があって、それを使って実装されているようです。Key-Value Codingについては正直全然理解していないのでここでの解説は避けます。すみません。
NSArrayのvalueForKeyPathを使って以下のように問い合わせを行うと、先ほどのPythonの例と同様にNSArray中の最大値を持つオブジェクトを取得することが出来るようです。
// noとnameプロパティを持つPersonクラスがあると仮定して・・・ id akisute = [[Person alloc] initWithNo:1 name:@"akisute"]; id abesi= [[Person alloc] initWithNo:2 name:@"abesi"]; id hidebu= [[Person alloc] initWithNo:3 name:@"hidebu"]; NSArray *array = [NSArray arrayWithObjects:akisute, abesi, hidebu, nil]; NSNumber *maxNo = [array valueForKeyPath:@"@max.no"];valueForKeyPathの引数に、@max.noというキーを渡すところがキモです。これで、NSArrayのインスタンスに含まれるオブジェクトのnoプロパティの最大値を求めることが出来ます。
同様にして、名前の最大値を求めたいときには、
NSString *maxName = [array valueForKeyPath:@"@max.name"];
とすれば取れます。また、一番長い名前の長さを求めたいときは、以下のように指定することができます。
NSNumber *maxCountOfName = [array valueForKeyPath:@"@max.name.count"];
@max以外にも、@avg, @sum, @count, @min, @unionOfObjects, @distinctUnionOfObjectsなどが用意されているみたいです。
詳しくは荻原さんのObjective-C 2.0本をご参照あれ。いや、この本は本当に買ってよかったです。Objective-Cのバイブルですね。
詳解 Objective-C 2.0
荻原 剛志